セラミック塗料は特徴を知って選ぶ|失敗しない塗料の選び方

セラミック塗料は、性能を理解した上で目的に合わせて選ぶと、外壁の耐久性を高めたり、断熱性を高めたりすることができます。

しかし、セラミックを配合した塗料は、ほかの塗料よりも耐久があるなどの性能の高さをアピールして、高額な塗装費用で契約を促してくる悪徳業者がいます。

もちろん、高い性能を持つセラミックの塗料はたくさんあります。ただし、その性能や価格、耐久性は選ぶ塗料によって異なります。

この記事では、セラミック塗料の価格が何の影響を受けているのか、また、選ぶときの注意点を解説しているので、セラミック塗料を使用して外壁塗装を行う際の参考にしてください。

セラミック塗料の基本

はじめに、セラミックとは何かを解説します。どのような特徴があり、塗料にするとどのような機能があるかを見てみましょう。

セラミックとは何か  

石や砂などの鉱物のことで、無機物とも呼ばれます。硬く耐熱性が高いのが特徴です。

また、紫外線や雨にも強いため外壁の塗料の材料として使用するのに適しています。そして、無機物なので腐食にも強いというメリットがあり、カビや藻の発生が抑えられます。

石や砂などを細かく粒子や粉末状にして塗料に混ぜて使うことができます。

セラミック塗料の主成分はセラミックではない  

セラミック塗料というと、セラミックでできた塗料と考える人は少なくないでしょう。もちろん、セラミックを含んでいるのですが、セラミックだけでできているわけではありません。

塗料は、液状でなければ塗るのが難しいため、硬いセラミックのみで作られることはありません。一般的なアクリル塗料やシリコン塗料等に混ぜて使用します。

どのようなセラミックが配合されているかで、セラミック塗料の出せる効果は異なります。

セラミック塗料のベースになる塗料の種類  

セラミック塗料は、元となる樹脂の塗料を使ってその中に混ぜ込んで作ります。そのため、セラミックが添加されたものであれば、アクリル塗料でもシリコン塗料でもセラミック塗料と呼ばれます。

セラミックを含有していればセラミック塗料と呼べるので、どの塗料がベースになっているのかで価格や耐久性が変わります

塗料の種類耐用年数相場価格
アクリル系塗料4~7年1,400円~1,600円
ウレタン系塗料6~10年1,700円~2,200円
シリコン系塗料8~15年2,300円~3,000円
フッ素系塗料15~20年3,800円~4,800円

上記のように、塗料にはその成分によって耐用できる年数が決まっています。そして、その耐用年数がセラミックの塗料に影響します。

そして、価格もすべてのセラミック塗料が高いわけではなく、アクリル系塗料に添加するかシリコン系塗料に添加するかで変わります。

セラミック塗料は機能で種類分け  

セラミックの塗料は、どのセラミックを選んでもその効果が同じとは限りません。断熱効果がある塗料もあれば、セラミックの性質を活かして汚れが落ちやすい塗料もあります。

そのため、塗料を選ぶときには、どのような性能を持つセラミック塗料なのかを確認して選ぶ必要があります

例えば、微量のセラミック粒子を配合した塗料は、塗料が乾くときに表面に膜を作り、低汚染性能に優れた塗料になります。

断熱性や遮熱性が高いセラミック塗料を塗装したい場合には、中に空洞があるセラミック粒子配合の塗料がよいでしょう。

また、外壁に高級感や重厚感を出したい場合には、石材調の外壁が作れる色のついたセラミック粉末を含んだ塗料がおすすめです。

このように、自分の目的に合わせて選ばなければ、高い塗装費用を払っても望む効果は得られません。

セラミック塗料で外壁塗装をする3つのメリット

セラミックを含む塗料には、含まない塗料とどのような違いがあるのでしょうか。どのような機能があるかを知り、その塗装でどのような外壁にしたいかを考えて選びましょう。

遮熱や断熱に優れている  

セラミック塗料の中には、粒子の中に空洞のあるセラミックビーズを配合しているものがあります。そのセラミックビーズで外壁を覆うと熱伝導を抑え、中の温度を逃がさない役目があります。また、外の暑さを中に伝えにくくする断熱効果もあります。

また、セラミックで外壁の表面を覆うことで紫外線を反射し、熱を吸収しにくくなるため遮熱効果も期待できます。

このように、中に空洞のあるセラミックビーズが配合された塗料には、断熱や遮熱の効果がありますが、配合している分量が効果に影響します。

高級感のある外壁にできる  

色のついたセラミックの粒子を外壁に塗装することで、石材調の高級感があるおしゃれな外壁にできます。天然石を配合しているものもあり、立体感がある個性的な外壁にも仕上げられます。

塗装には職人の技術が必要で、手間がかかり費用も高額になります。

また、塗膜に厚みを持たせることで耐久性がある石材調の塗装も可能です。仕上がった外観にもこだわりたい人におすすめの塗料です。

外壁の汚れが落ちやすい  

セラミックが配合された塗料で外壁を覆うことで、外壁の親水性は高くなります。親水性が高いと、雨が降ったときに、雨が塗膜と汚れの間に入り込み、流し落とすことができます。

この作用を利用して、外壁の汚れを落ちやすくして美観を維持する効果があります

このようにセラミック塗料には、防汚性能に優れた塗料もあります。    

セラミック塗料で外壁塗装をする3つのデメリット

この塗料を使うときに最も気になるのが費用ではないでしょうか。ほかのものに比べると高額なので後悔しないためにも、何に気をつけて塗料や塗装業者を選べばよいかを確認しましょう。

セラミック塗料を使うと塗装費用が高額

セラミック塗料はその性質から耐久性を高めたり、断熱効果を高めたりできます。しかし、付加価値がある分、通常のシリコン塗料などに比べると施行費用は高くなります。

例えば、シリコン塗料なら平方メートルあたり、2,000円から3,000円程度で施工できます。

断熱効果のあるセラミック塗料は、5,000円程度と倍近くの費用がかかります。

また、外壁を石の模様にする場合だと、さらに単価があがり平方メートルあたり9,000円から14,000円程かかるものもあり、高額なことがわかります。

このように、通常の塗料にセラミックを配合して付加価値をつけることで、施工費用も上がり塗装に高額の費用が必要になります。

セラミック塗料の耐久性はピンキリ  

セラミックは、紫外線や雨に強いという性質から、外壁の劣化を抑えて耐久性を高めるのに役立ちます。ただし、塗料の耐久性は、使用する樹脂のグレードによって決まります。

セラミックを配合することでそれぞれの耐久性を高めることは可能ですが、もともとの塗料の種類の耐久性でセラミック塗料の耐久性は変わるということです。

例えば、フッ素塗料の方がもともとの耐久性が高いため、アクリル塗料がベースのセラミック塗料とフッ素塗料がベースになるものだと、セラミックを添加した場合の耐久性の方が高くなります。

訪問営業で悪徳業者にひっかかる可能性  

セラミック塗料は、悪質な業者が訪問営業の際に利用して高額な塗装費用を請求してくるケースがあります。自社開発をしているセラミック100%の塗料だから性能が高いとか、耐用年数が長いなどと言ってセラミック塗料を勧める人には注意が必要です。

セラミック単体ではとても耐用年数が長いのですが、セラミック塗料は、ベースであるシリコンなどに混ぜて作られた塗料なので、耐用年数はもととなる塗料を参考にしなければなりません。

また、少量でもセラミックが入っているとセラミック塗料とうたえるので、注意しましょう。自社開発のものだと実績を確認できないため、高額な塗装のために選ぶにはリスクが大きいと言えます。

すべてが悪意のある営業ではありませんが、オリジナルのセラミック塗料をすすめられた場合には、悪徳業者の営業の場合があるので気をつけましょう。

セラミック塗料で外壁塗装の依頼をするポイント

セラミック塗料で塗装を依頼する場合には、依頼する業者を選ぶときに気を付けるべき点があります。悪徳業者に騙されないためにも、事前に、塗装を依頼する際のポイントを確認しましょう。

最新の相場の把握に一括見積もり  

外壁の塗装は、依頼する業者によって金額に差が出ます。これは、その業者の塗料の仕入れ価格の違いなどが影響しています。

高額になる外壁塗装は、少しでも費用を抑えながら適正な価格で工事を依頼したいと考える人がほとんどでしょう。外装費用の適正価格を知るためには、相見積もりを取ることがおすすめです。

複数社の見積もりを比較すると、最新の相場価格がわかります。相場価格がわかると適正価格で施工してもらえる業者が見つけやすくなります。

インターネットを利用すると、一括見積もりサイトから一度に複数の業者に無料で見積もりが依頼できます。一括見積もりサイトを使って、あなたの家の外壁塗装に合った最適な業者を見つけましょう。

見積もり書は使われるセラミック塗料の種類を確認  

セラミック塗料には、使用する目的に合わせた特徴の塗料を選ぶ必要があります。そのため、見積もりをチェックするときには、希望の外壁になるような特徴を持った塗料が使われているかを確認しましょう

また、耐久性を確認するためにも塗料のグレードも確認しましょう。

石材調の外壁に仕上げたいときには、山本窯業化工(株)の「カラーセラミックス」のシリーズがおすすめです。ほかにも、エスケー化研では「エレガンストーン」があり、高級感ある外壁が作れます。

断熱・遮熱効果があるセラミック塗料なら、日進産業の「ガイナ」が有名です。

日本ペイントでは、防汚性能や防カビ・防藻機能を備えた「Duflon ファイン4Fセラミック」というセラミック塗料があります。

このように、事前にどのようなセラミック塗料があるかを調べておくことが大切です。塗料の特徴やグレードなどを見積もり時に確認しないと、十分な耐久性がある塗料が選べなかったり、高額な費用で施工されたりするので注意しましょう。

セラミック塗料を使った施工実績があるか  

セラミック塗料の塗装では、技術を持った人が施行しないとその性能を発揮できません。ガイナを使用する場合には、ガイナの塗装技術をマスターした職人がいるガイナ認定施工店を選んで依頼すると安心です。

また、石材調の外壁塗装を希望する場合には特に注意が必要です。美しい石材の模様の外壁に仕上げるには高度な技術が必要で、工程も普通の塗料の工程よりも多くなります。

このように、塗料に関する知識や技術を持った人が塗装しなければ性能を発揮できない場合があるため、依頼前にはセラミック塗料での塗装実績があるかを確認しましょう

セラミック塗料の外壁塗装で節約する方法

外壁塗装は高額なので少しでも費用を抑えて施工したいものでしょう。ここでは、外壁塗装の費用を節約して行う方法を解説します。

火災保険を適用させる  

外壁の損傷の原因が自然災害である場合、火災保険を利用して外壁塗装が行えます。ただし、火災保険が適用できるかは、保険会社が決めるので塗装を行う前に申請して承認されてから工事を依頼しましょう。

火災保険の申請手続きは以下の流れで行います。

  1. 保険会社に連絡する
  2. 業者に見積もりをとる
  3. 保険金申請書、事故状況説明書を記入する
  4. 外壁の様子がわかる写真と見積もり書、保険金申請書、事故状況説明書を送付する
  5. 承認の連絡がくる
  6. 業者と契約後着工

台風などで外壁に被害が出た場合に検討してみるとよいでしょう。

火災保険の申請は、加入者本人の申請が条件です。代理で依頼すると保険金を受け取れなくなる恐れがあるので注意しましょう。

また、申請できるのは被害にあってから3年以内で、多くの保険会社では損害金額が20万円以上から受け付けています。

家がある自治体の補助金制度を使う  

自治体制度内容
東京都港区高反射率塗料等材料費助成

高反射率塗料の材料費の全般または、助成対象面積×2,000円のいずれか小さい金額

上限30万円

区内に建物を所有する個人

東京都墨田区墨田区地球温暖化防止設備導入助成制度

熱交換塗料または高反射率塗料(日射反射率50%以上)を使用

工事に要する経費の10%

上限20万円

区内にある建物の所有者

外壁塗装を行うときには、遮熱や断熱の効果がある塗料を使用する場合、自治体の補助金制度が利用できる場合があります。

補助金制度は、すべての自治体にあるわけではありませんが、利用できると費用を抑えて塗装できます。上記は遮熱塗装で利用できる制度の一例です。

外壁塗装を行う前には、最寄の自治体に補助金制度がないか確認してみるとよいでしょう。なお、多くの補助金制度は工事前申請を条件としていて、工事内容や使用する塗料にも条件が設けられています。

そのため、補助金制度の利用を検討するときには、必ず業者との契約前に調べましょう。

屋根の塗装もまとめて依頼する  

戸建住宅の外壁塗装には足場が必要です。これは屋根を塗装する場合にも必要で、屋根と同時に外壁の塗装を行えば、足場費用を一度で済ませられます。

足場費用は、30坪の戸建てでも10万円から20万円かかります。もし、屋根の塗装の時期が近いなら一緒に行うとよいでしょう。

ただし、屋根の耐用年数がまだまだ長く残っている場合には、業者に相談して、別々に行う方がよいのか一緒に施行する方がよいのかを相談するとよいでしょう。

セラミック塗料を使うなら種類やグレードを厳選

石材調の外壁にしたいときや、断熱効果のある塗装を行いたいときは、目的に合わせたセラミック塗料を選んで塗装することが大切です。

セラミック塗料のもととなる樹脂のグレードによっては、耐久性や価格が異なります。自宅の壁に必要な耐用年数を考えながら、価格も考慮に入れて選ぶとよいでしょう。

セラミック塗料を選ぶときにその塗料の性能を確認せずに選ぶと、希望の効果が得られません。セラミック塗料で塗装するなら、種類やグレード、性能を確認して選びましょう。