外壁塗料「アトモス」ってどんなもの?特徴や費用相場と施工例を紹介

外壁塗装に使う塗料には様々な種類があります。その中でも、仕上がりに高級感を演出できる上に、耐久性も高いということで人気が高いのがアトモス塗料です。しかし、価格も特出して高額で、悪徳業者がすすめる塗料というイメージを持っている方もいるようです。しかし、アトモス塗料自体が悪いわけではもちろん有りません。

この記事では、アトモス塗料とは一体どのようなもので、どのようなメリットとデメリットがあるのか、外壁塗装の塗料として選ぶときにはどのような点に注意するべきなのかを、詳しく解説します。

アトモス塗料とは

まずは、アトモス塗料とはどのような塗料なのか、アトモス塗料の詳細について詳しく解説します。

株式会社アぺティーの高級塗料

外壁塗装に利用する塗料の種類には、シリコン樹脂塗料やラジカル塗料、フッ素樹脂塗料などの種類があります。しかし、アトモス塗料とはシリコン樹脂塗料と言った塗料の種類ではなく、商品名のことです。

株式会社アペティーから販売されている高級塗料の一つがアトモス塗料です。株式会社アペティーという会社は、ハイグレードな塗料の開発を行なっている会社です。

アトモス塗料は2012年に発売が開始されて、高いデザイン性と高耐候性が特徴の塗料です。

ホタテの貝殻を含むセラミック系塗料

塗料の種類の中で分類すると、アトモス塗料はセラミック系塗料になります。特にアトモス塗料はセラミックとしてホタテの貝殻を混ぜている点に大きな特徴があります。

ホタテの貝殻を高温で焼いて水で溶かしたものは消石灰(水酸化カルシウム)になります。昔から消臭や除湿などの用途に使われてきました。

壁や屋根に古来から使われている漆くいにもホタテの貝殻を使ったものがあります。特に調湿性や断熱性に優れていることから、酒蔵や大切なものを保存する蔵などに使われています。

アトモス塗料はこのホタテの貝殻を使ったセラミック塗料で、他のセラミック塗料と比べると、防カビ性や調湿性に優れた効果を発揮します。

セラミック系塗料とは

アトモス塗料はセラミック塗料のひとつですが、セラミック塗料とはどのようなものなのかもみておきましょう。

セラミックとは元々の意味は陶磁器のことでしたが、現在では無機物を加熱処理して焼き固めたものの総称として使われています。

セラミック塗料は従来のアクリル樹脂やシリコン樹脂といった塗料の中に、セラミックのビーズ等を投入することで、ザラザラとした質感にしてデザイン性を高める効果と、耐候性を高める効果が期待できます。

しかし、セラミックを利用しているということで耐久性を期待する方もいるのですが、耐久性はベースとして使っている塗料に左右されます。

アトモス塗料のようなセラミック塗料を利用したとしても、ベースとなる塗料の耐久性を超えることはできない点には注意しましょう。

アトモス塗料の長所と短所

外壁塗装業者の中には、アトモス塗料を強くすすめてくる業者もいます。アトモス塗料をすすめる理由には、アトモス塗料にはそれなりの長所があるためです。

しかし、長所ばかり見ていると、短所が見えなくなります。アトモス塗料には気を付けなければいけない短所もあります。こちらではアトモス塗料の長所と短所について詳しく解説します。

アトモス塗料の長所

アトモス塗料の長所には次のような点があります。

優れた耐久性

セラミック塗料はベースとして使っている塗料の耐久年数に左右されるとはいえ、アトモス塗料は10年から20年もの長い耐久性があるとされています。

メーカーから耐用年数が公表されていないので、実際に20年保つかどうかはわからないのですが、機能の面から言えば15年程度の耐久性には心配ないだろうと思われます。

アトモス塗料に含まれるホタテの貝殻のセラミックは、外壁塗装の劣化させる最大の原因の一つである、紫外線から外壁を守ってくれる効果が大きく期待できます。そのために、通常の塗料よりも耐久性に優れていると言われています。

高級感のある重厚な仕上がり

アトモス塗料で塗った外壁は、大理石のような高級感あふれる仕上がりになります。セラミックを配合することによる、ザラザラした質感で奥行き感を出している他に、天然石や陶磁器素材を使って色を付けています。そのために、通常の塗料にはない、奥行きのある質感の外壁に仕上げることが可能です。

調湿・防水効果

アトモス塗料セラミックとして使われているホタテの貝殻には、湿度を調整する効果があります。湿度が高い時には余計な水分をホタテの貝殻が吸い込み、湿度が低い時にはその水分を放出します。こうすることで、常に湿度を一定に保つ効果が期待できます。

その上、通気性にも優れているので、外壁の内側に溜まった湿気も適度に外に逃してくれる効果も期待できます。

それなのに、アトモス塗料には防水性も期待できます。必要な空気は逃し、雨風を入れない防御力の高さは、私達が長く健康的な生活を送る上で欠かせないものです。

断熱性・防火性の高さ

アトモス塗料などに含まれる無機質のセラミックは熱を通しにくいという特徴があります。そのために、アトモス塗料には断熱性を高めるという効果も期待できます。

また、セラミックは燃えない素材なので防火性にも優れています。熱を通しにくくエコ仕様の家にもおすすめで、燃えにくいので万が一の場合にも安心な塗料です。

高い弾力性と厚い塗膜でひび割れを防ぐ

また、メーカーが独自に開発した高品質エマルションをベースの塗料として利用しています。エマルションとは、水性塗料と油性塗料を乳化させて混ぜ合わせたものです。

水性塗料と油性塗料のいいとこ取りをしているために、通常のセラミック塗料よりも塗膜を厚くすることができます。その上、弾力性に優れていて、ひび割れが起きにくく、剥がれなどの心配も少ないのが特徴です。

抗菌・除菌・防カビ効果

アトモス塗料に使われているホタテの貝殻を焼いた消石灰には、優れた除菌効果があります。消石灰は強アルカリで、ほとんどのバイキンやウイルスは生きていることができません。

その上、アトモス塗料を利用した外壁には、メーカーが開発した独自のコーティングを施します。この仕上げコーティングにも、抗菌や除菌、防カビ効果があり、外壁に繁茂しやすい藻や菌、カビの付着と増殖を防ぐ効果が期待できます。

アトモス塗料の短所

上記のように、アトモス塗料にはメリットがたくさんありますが、気を付けなければいけない短所もあります。こちらでは、アトモス塗料の短所についてもお伝えします。

シリコン・ウレタン塗料と比べて価格が高い

アトモス塗料には上記のようなメリットがたくさんあるのですが、価格が特出して高い点をメリットとして感じる方も少なくありません。

1平方メートルあたりの単価が、ウレタン塗料が1,500円から2,200円、現在の外壁塗料の主流のシリコン塗料が2,500円から3,500円です。

それに対して、アトモス塗料は9,000円から14,000円が相場です。シリコン塗料の3倍以上もします。高級塗料なので、この価格差は仕方がないといえば仕方がないのですが、興味を持ったとしてもなかなか手が出しにくいと感じる方も少なくありません。

工法が「吹き付け」しかない

外壁塗装の手法には、ローラー塗装と吹付け塗装、ハケ塗装があります。ローラー塗装とは、毛やスポンジのローラーに塗料を含ませて、手作業でローラーがけをして塗っていく手法です。ローラー塗装では完璧に塗装できない細かい部分をハケで仕上げていきます。現在の外壁塗装の主流です。

一方の吹き付け塗装とは、専門の機械を使って空気の力や塗料を圧縮して粒子状にして吹付けて塗料を塗っていく手法です。一昔前には主流でしたが、現在ではローラー塗装に主役の座を譲っています。

アトモス塗料では吹付け塗装しか選択できません。セラミック特有のでこぼこと厚みを均等に外壁に塗りつけていくことがローラー塗装では難しいので、吹き付け塗装しか利用できません

現在、吹付塗装よりも手間がかかり時間がかかるのに外壁塗装でローラー塗装が主流になっている理由は、家と家の距離が狭くなったことにより、飛び散る吹付け塗装が使いにくくなっているためです。

隣の家への飛散を防げない立地の家では、アトモス塗装が難しい可能性もあります。また、吹付け塗装は業者の腕前によって仕上がりが左右されます。業者選びをしっかりと行うことが大切です。

色の種類が少ない

アトモス塗料のデメリットとしては、選択できる色の数がまだ少ないという点があります。アトモス塗料の色の種類は、20種類程度しか有りません。

外壁塗装で主に使われているシリコン塗料などと比べると、選択肢が圧倒的に少ないと言えます。デザイン性の高い外壁にすることはできますが、選択肢が少ないので同じアトモス塗料を使っている他のお家と色かぶりしてしまう可能性があります。

施工業者(施工例)が少ない

アトモス塗料での外壁塗装を希望したとしても、扱っている業者がまだまだ少ないという点は大きなデメリットです。アトモス塗料は販売が開始されたのが2012年と、塗料の中では新しく、まだ10年たっていません。

本当に耐久性があるのかどうか、どのくらいの耐久性が実際にあるのか、多くの業者が見極めているところです。そのために、アトモス塗料でお願いしても、引き受けてくれない塗装業者もあります。

また、アトモス塗料は単価が高くて、価格も高額に設定できるので、悪徳業者が目をつけて利用しているという点も見逃せません。

しっかりとした施工技術のある塗装業者にお願いできれば問題ありませんが、もうけだけを考えて施工技術が低い悪徳業者に捕まってしまう可能性もあります。

施工技術の低い悪徳業者に当たってしまった場合には、技術が難しい塗料なので、仕上がりもひどいことになってしまいます。

業者を選ぶ時にはよく注意するようにしましょう。

アトモス塗料の費用相場とリフォーム時の注意点

アトモス塗料の相場と、アトモス塗料を使って外壁塗装をする場合の注意点について詳しく解説します。

アトモス塗料の費用相場は1㎡あたり9000円以上!?

1平方メートルあたりの単価がアトモス塗料はとても高額です。9,000円から14,000円が相場です

現在、外壁塗装の主流のシリコン塗装であれば3,000円程度、20年の耐久性があり外壁塗装の中では高額だと言われるフッ素塗料でも5,000円程度でできます。

アトモス塗料は高級塗料として開発されたもので、高級感のある外観を作れますが、その分だけ費用もかかる点は頭に入れておきましょう。

アトモスで外壁塗装リフォームするときの注意点

アトモス塗料も使った外壁塗装を希望する場合には、業者の選び方に注意する必要があります。業者選びの注意点は次の2点です。

塗装は専門業者に依頼する

外壁塗装を請け負う業者は、大手のハウスメーカー、リフォーム専門会社、地域密着の塗装会社があります。ハウスメーカーやリフォーム専門会社では、アトモス塗装に対応していないことがあります。

また、外壁塗装は塗装業者に下請けで出すので、中間マージンが発生してしまい、不要な費用が高額にかかってきます。

地域密着型の塗装専門業者で、しっかりとした許可や資格のある会社であれば、アトモス塗装の吹付け塗装にも対応できます。地域密着型ならではの、顧客の要望に十分に応えられる柔軟性も持っています。

特に、施工してくれる業者を見つけるのが難しいアトモス塗装なので、地域密着型の専門業者に依頼することをおすすめします。

業者選びは施工例がある業者から選ぶ

塗装専門業者でも、吹付け塗装を扱っていなかったり、あまり経験がない業者もいます。アトモス塗装を引き受けてはくれたけれども、経験がないために、ひどい仕上がりになってしまった、ということも過去にはあったようです。

現在は、多くの外壁塗装業者がホームページを開設して、自分たちで手掛けた施工例を公開しています。アトモス塗装の施工例のある業者を見つけるようにしましょう。

近隣にアトモス塗装の経験のある塗装業者が見つからない場合には、せめて吹付け塗装の施工経験がある業者を探してみましょう。

まとめ

外壁塗装をすると、家の外観が大きく変わり、イメージがガラリと変化します。アトモス塗料は外壁塗装だけで、普通の家が大理石のような質感に変化させられるので、家のイメージを高級感のある感じにしたい方にはおすすめです。

しかし、この記事で見てきたように、アトモス塗料を使った塗装にはいろいろと大変なことも少なくありません。アトモス塗料を使った外壁塗装を希望しても、良い業者を見つけられずに困ってしまった、という方もいるのが現実です。

アトモス塗料を使った外壁塗装を依頼できる業者を探している方は、ぜひ一度外壁塗装の一括見積サービスで、見積もりを依頼してみましょう。入力する時に、アトモス塗料希望と記載すれば、アトモス塗料を扱える業者が手をあげてくれます。自分で1軒ずつ塗装業者を当たるよりも、簡単に依頼できる業者を見つけられます。ぜひ一度、一括見積りサービスを利用してみましょう。