外壁材の種類の基礎知識!特徴を知って理想の外壁を選ぼう

外壁材は住宅の印象を左右するデザイン性だけでなく、外的要因から家を守ったり、室内環境を快適にしたり、美観を維持したりするための重要な役割を担っています。

そのため、理想とする家造りには外壁選びもとても大切なのです。ここでは、外壁材の種類を紹介しながら、外壁材選びのポイントなどについても解説します。

2種類の方法で自宅の外壁材を一新

外壁は定期的にメンテナンスをする必要があります。その結果、外壁を一新することになった場合、大きく2種類の方法で行うことができます。2種類の方法について詳しくみていきましょう。

既存の外壁材は撤去する張り替え  

一つ目の方法は外壁の張り替えを行う方法です。ただし、張り替えが必要かどうかは、現在の外壁の劣化状況から判断しなければなりません。

劣化症状深刻度症状の説明
カビ・コケ・藻1外壁の表面に発生
見た目に比べて被害は少ない
長時間放置は危険
今すぐ張り替えが必要ではないレベル
色あせ1塗料のツヤがなくなったり色が薄くなったりしている
外壁を保護する機能が低下
リフォームを検討する目安
チョーキング2外壁を触ると粉が付着する状態
塗料の機能が完全に消失
下地が見える前にリフォームが必要
塗装の剥離2塗膜が膨らんでいたり剥がれたりしている状態
下地が見えており外壁素材に悪影響が出ている可能性
リフォームが必要なレベル
クラック3サイディング外壁やモルタル外壁にひび割れが入っている状態
雨漏りなどにより外壁内部が浸食されている可能性
ひびの幅が1mmを超えているならすぐにリフォームが必要
モルタル外壁の剥離3サイディング外壁にひび割れや欠損がある状態
いますぐリフォームが必要な状態
破損した部位から雨漏りや虫が入る可能性がある

現在の外壁の状態が上記のどの深刻度に該当するのかを判断し、リフォームが必要と判断した場合には、外壁の張り替えを検討しましょう。

30坪程度の一般的な住宅なら150~250万円程度の張り替え工事費用が必要になります。

項目価格
足場10~15万円
施工費40~70万円
シーリング10~20万円
材料費50~110万円
既存外壁解体10~30万円
諸経費10~30万円

既存の外壁がモルタル外壁の場合は、解体費用が少し高くなります。

外壁の張り替え工事では、既存の外壁を撤去し新しい外壁を張る必要があるので、撤去費用、施工費用の両方が必要になってくると考えておきましょう。

既存の外壁材は残すカバー工法  

既存の外壁を撤去せず、その上から新しい外壁を張っていく工法になります。そのため、劣化が激しい外壁には利用できません。

外壁表面にひび割れや破損が起こっている程度であればカバー工法を施工することは可能ですが、外壁内部にまで腐食が進んでいると、外壁の強度が守れなくなる可能性があるため施工できなくなります。

カバー工法での施工費用は30坪程度の住宅で180~240万円程度が相場となります。使用する外壁材によって価格は変動するので、施工業者ときちんと打ち合わせしておくと安心です。

主な8種類の外壁材の特徴と価格

外壁は住宅の印象を左右する大切な部分です。だからこそ、外壁材にはこだわりたい方も多いでしょう。また、使用する外壁材によって、外壁の張り替え工事費用が変わってくるのでしっかりとチェックしておきたいところです。ここでは、どのような外壁材があるのかをご紹介します。

自由なデザインができるモルタル

1960~1980年頃の主流となっていた外壁材です。現在の新築物件にはあまり使用されませんが、張り替えを検討している住宅では既存の外壁に使用しているところも多いです。

モルタルとは、セメントに砂を混ぜて水で希釈している素材です。見た目はコンクリートと良く似ていますが、その強度はコンクリートよりも劣ります。

職人が手作業で仕上げるためデザイン性が高い点が大きな特徴です。形状や色のバリエーションが豊富で、外壁パネル同士のつなぎ目がないので、色々なデザインに対応することが可能です。

しかし、雨や風、紫外線などの経年劣化によりクラックが起こりやすい外壁材でもあります。特に揺れには弱いと認識しておきましょう。

また、職人が手作業で完成させていくため、仕上がりが職人の腕によって左右される点や施工期間が長いこともデメリットとして挙げられます。

単価は1,500~4,000円/平方メートル程度です。ただし既存の外壁にクラックなどの症状がひどく出ている場合は、補修作業が必要になるため、費用が上がる可能性があります。

コスパに優れた窯業系サイディング

窯業系サイディングはセメントを主材料にしている外壁材で、サイズや色が豊富にあることなどから、最も人気のある外壁材です。

火に強い素材なので、火災などが起きた際でも燃えにくいという性質があります。ただし、セメントで作られていることから水に弱い性質も持ち合わせており、出荷前に塗装をする必要があります。

また、熱がこもりやすい特徴もあるため、夏場などの室内空間が暑くなってしまう可能性があるので、自分の住んでいる地域の自然特性や生活スタイルにマッチするかしっかりと検討するのがおすすめです。

単価は3,500~5,000円/平方メートル程度です。サイズや色が豊富にあることから、自分の好みの色に近づけることができたり、特徴的な建物でも対応しやすい点から人気が高いのでしょう。

断熱や耐震に金属系サイディング  

金属系サイディングとは、断熱材の表面に金属メッキを貼り付けたものを指します。軽量で耐震性が高い点が特徴の外壁材になります。

断熱材を用いていることから遮熱性の高さにも定評があります。ただし、傷がつきやすい点やサビやすい点がデメリットとして挙げられるでしょう。

塩害などが考えられる海岸沿いのエリアでは海風によるサビが懸念されます。カバー工法にも適している外壁材なので、デザイン性にこだわりがない場合は、金属サイディング材でカバー工法を施す方法も検討することができます。

単価は4,000~6,000円/平方メートル程度です。メンテナンス周期を10~15年と長めにすることができるので、比較的選ばれやすい外壁材と言えます。

省エネに期待できる木質系サイディング

天然木を加工して作られた外壁材が木質系サイディングで、自然な木の風合いを楽しめる点が最大の魅力です。デザイン性が高いので、外壁のデザインを重視して選びたい方におすすめです。

ただし、他の外壁材と比較して防火性や防水性などの機能面が劣ってしまう点がデメリットです。建築基準法の防火指定により燃えやすい木材を建築材として使用できないエリアもあるので注意しましょう。

最近では特殊な防火加工を施した木質系サイディングも登場しているので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

単価は少し高めになっており、5,500~10,000円/平方メートル程度です。木質系サイディングの表面に塗装を施しておくことで、外壁材の腐食を防ぎ、メンテナンス周期を遅らせることも可能になります。

メンテをしやすい樹脂系サイディング

樹脂系サイディングは塩化ビニル素材を使用しています。そのため、軽量な外壁材である点が最大の特徴です。

その他にも耐久性や耐候性の高さにも定評があります。寒さや酸性雨にも強く、ひび割れしにくい点も特徴として挙げられます。

サイディングの外壁材ではつなぎ目にコーキングが必要になりますが、樹脂系サイディングではコーキングが不要なので、メンテナンス性が高いです。

耐火性能がない点や、展開しているカラーが少ない点がデメリットで、普及していない要因とも言えるでしょう。単価は7,000~9,000円/平方メートルです。

環境に優しいALCパネル  

ALCパネルとは、軽量気泡コンクリートとも呼ばれています。コンクリートと名前が付いていますが、通常のコンクリートの1/4程度の重量しかありません。

他にもコンクリートの特徴である耐久性・断熱性・耐火性・耐震性の特徴が活かされています。さらに、有害物質を含んでいないため、人体への影響も少なく、環境にも優しい外壁材です。

耐久性は高いですが、水に弱い一面も持ち合わせており、防水機能を塗装で補う必要があります。そのメンテナンスが定期的に必要になる他、目地のシーリングの補修も定期的に行う必要があります。

単価は5,500~10,000/平方メートルですが、50年以上の耐久性があると言われていることから、定期的なメンテナンス費用が継続的に必要になってくるでしょう。

耐久性にすぐれた鉄筋コンクリート

鉄筋コンクリートはRCという名称がよく知られているでしょう。コンクリートを流し固めた建材で、断熱性・遮音性・耐震性・耐久性・気密性に優れている点が特徴です。

外壁パネルのサイズが決められていないので、デザインの自由度が高いため、特徴的な住宅にも柔軟に対応することができます。

外観を一切気にしないのであれば、定期的なメンテナンスは必要ありません。美観を維持したい方は6~7年程度でメンテナンスを行うのがおすすめです。

単価は住宅の構造によっても大きく異なるため、一概には割り出せないのが現状です。気になる方は、業者に問い合わせしてみると安心です。

デザインの種類が豊富なタイル  

外壁以外にも浴室や内装で見かけるタイルは、耐久性の高さや劣化がしにくい外壁材として知られています。それは土や石を原料に用いているのが理由で、非常に硬い性質から外的要因による劣化がしにくいためです。

大抵の汚れは雨などで洗い流されますが、定期的に洗浄などのメンテナンスを行うことで、美観を維持することができるでしょう。

メンテナンス時にはタイルのひび割れや剥がれ、浮きなどをチェックし、不具合のある部分に関しては随時補修していくことで、半永久的に使用できると言われています。

最近ではタイルのデザイン性も幅広くなり、多彩なスタイルに対応しています。タイル調のサイディング外壁も数多くありますが、本物の質感では高級感が演出できるでしょう。

単価は7,000円/平方メートル~となっており、外壁面積によって変わってきます。初期費用は高額になりがちですが、半永久的に使用できることからメンテナンス費用を抑えることができる外壁です。

3つのポイントで外壁材の種類を選ぶ

数多くある外壁の種類から、自分の住宅に選ぶ1種類はどのように選べば良いのでしょうか。どの外壁にもメリットがあり魅力を感じると、一つに決めかねてしまう方も多いでしょう。外壁材を決めるポイントについて解説します。

住んでみたい外壁材のデザイン

外壁は住宅の印象を左右するものです。そのため、まずは自分がどんな住宅に住みたいと思い描いているのかを明確にすることから始めてみましょう。

選ぶ外壁によって住宅が与える印象は大きく異なります。和風・洋風のセレクトはもちろん、素材や質感などまで吟味していくことが大切です。

また、隣家など周囲の環境との調和も意識する必要があります。エリアによっては外観に関して取り決めをしている地域もあるので、自治体や業者に確認しておくと安心です。

外壁の種類与える印象
モルタル多彩な仕上げ方で重厚感や高級感を演出
窯業系サイディングデザインの種類が豊富なので和・洋・モダンなど柔軟に対応
金属系サイディングメタリックでスタイリッシュな印象に仕上がる
木質系サイディング自然とも調和し、木目が落ち着いた印象
樹脂系サイディング細かな模様がないのでシンプルで飽きがこない
ALCパネルシンプルなのに洗練された印象
鉄筋コンクリート個性的な建物の魅力を邪魔せず、無機質で都会的な印象
タイル高級感はもちろん上質さも醸し出す

ALCパネル、鉄筋コンクリート以外は、どのようなデザインの外壁材を選ぶかによっても印象は変わります。種類が豊富にあるものであれば、上記で挙げた印象以外の雰囲気を演出することも可能になるでしょう。

支払いに負担のない外壁材の価格  

外壁の張り替えには30坪という一般的な戸建て住宅で100万円以上の費用が必要になります。しかし、どの外壁材を選ぶかによって費用は大きく異なります。

まずは予算をしっかりと組み立て、その予算内に収まる外壁材を選ぶことも大切です。自宅の住宅では外壁面積がどの程度あるのかを知ることも、費用に大きく関わってくるため重要です。

支払いに負担のない外壁材を選ぶようにしましょう。

長期的な外壁材のメンテナンス性  

外壁は一度施工したら完了ではなく、定期的なメンテナンスが必要な部分になります。10年後や20年後を見据えて外壁材を選ぶのもおすすめです。

外壁材自体の耐久性やメンテナンスの頻度などについてしっかりと理解をしておくことも大切です。外壁材のカラーによっては、メンテナンス周期が変わるので、外的要因を受けにくいカラーにすることもメンテナンス周期を遅らせるにはおすすめです。

希望の外壁材のリフォームで費用を節約する方法

外壁のリフォームでは、上記でも挙げたように100万円以上の費用が必要となり、とても高額です。予算内に収めることも大切ですが、節約できる方法を駆使して希望の外壁材で施工することも可能です。節約方法についてご紹介します。

一括見積もりでリフォーム業者を選別  

外壁のリフォームは専門業者に依頼して行うのが一般的です。そのような業者はとても数が多く、どの業者に任せるのかを選ぶのがとても重要になってきます。

業者を1社に絞り込めない場合は、一括見積もりのサービスを利用するのがおすすめです。複数の業者に一括で見積もり依頼をすることができるだけでなく、最新の外壁リフォームの相場を把握することもできます

相場に近い価格の業者を選ぶことが大切で、費用を抑えたいからと相場よりも極端に安い業者を選ぶのはやめましょう。施工技術が劣っていたり、手抜き工事をされたりするリスクが高まります。

また、相場よりも高い金額を提示してきた業者にも注意が必要です。無駄な工事費用を上乗せして見積もりを提示している可能性があるため、ぼったくられる危険があります。

専門的な知識が必要な分野にはなりますが、自分の住宅で外壁リフォームを行った場合の相場を知っておけば避けられるリスクは回避するのが最適です。

安心して任せられる施工業者を見つけられるかどうかが、外壁リフォームを成功させるコツとも言えるでしょう。

災害が理由の外壁リフォームなら保険を使う

外壁リフォームが必要になった理由として災害が原因である場合は、加入している火災保険などが適用になり節約することができるケースがあります。

火災保険は自然災害が原因に該当する場合に適用されることが多いため、風や雪、ひょうなどでの被害が対象になります。

台風や竜巻などで被害を受けた場合の主な被害例は、台風の強風で屋根材や外壁材が剥がれたり、飛ばされ人や建物を傷付けた、風で飛んできた石や木の枝で外壁が傷付いたなどが挙げられます。

なお、竜巻での被害に関しては適用外としている保険会社もあるので、加入している保険会社の補償内容を確認しておくと安心です。

雪やひょうでは、屋根から落下した雪の塊で外壁が傷付いた、降ひょうによって外壁に穴が空いたなどの被害例が挙げられます。雪やひょうが溶けて浸水したなどの被害は適用外になることもあるので注意しましょう。

大雨や洪水などによる水災、落雷などによる被害、人為的なアクシデントによる人災、地震による被害などは適用外になる保険会社が多いです。

特約として契約している場合や、補償してくれる別の火災保険に加入している場合などは適用されるので、保険会社に確認するのがおすすめです。

補助金や助成金で外壁リフォームをする  

外壁に関する工事では、条件を満たしていれば適用される補助金や助成金があります。リフォーム全般に使える補助金・助成金と遮熱塗料で使えるエコ対策の補助金・助成金の2種類が挙げられます。

リフォーム全般に使える補助金・助成金の制度では、雪対策、景観整備のような防災・環境対策のリフォームを対象としている自治体が多いです。

遮熱塗料で使えるエコ対策の補助金・助成金の制度では、遮熱・断熱の性能が高い外壁材を使用した場合に適用されるケースが多いです。

これらの補助金・助成金の制度は自治体が行っているものになるので、自治体によって内容が異なる場合があります。気になる方は住宅のある自治体に確認すると良いでしょう。

外壁リフォーム工事を行う時期によっては、補助金・助成金制度の募集が終了している場合もあるので注意が必要です。

屋根のリフォームもして足場代の節約  

外壁リフォームでは、高所での作業も発生してくるため足場を組んで施工します。足場代は数十万円必要になることもあるため、高所での作業が必要な工事を一緒に行うと足場代の節約につながります。

例えば、屋根のリフォームでも足場が必要になります。また、定期的なメンテナンスも必要になってくる部分なので、外壁と一緒に施工してもらうと、メンテナンス周期を合わせることが可能になります。

リフォーム自体の総額は上がってしまいますが、足場代が1回分にできるので、2回に分けてリフォームをするより節約することができます。

こだわった外壁材の家で快適に暮らす

外壁は家の印象を左右する大きな部分です。そのため、デザインや質感などにこだわりたいと考える方は多いでしょう。

しかし、外壁のリフォームは費用が高額になるため、しっかりと予算を組み立てた上で検討することが大切です。各外壁材の特徴や単価などを知り、自分の住宅の外壁リフォームの相場を把握しておくことも重要です。

専門の業者に依頼して施工してもらうので、信頼できる業者を見つけることも満足のいく工事にするための秘訣です。一括見積もりサービスを活用し、安心して任せられる業者を見つけ、こだわりのある外壁を手に入れましょう。