屋根の葺き替え費用はいくらかかる?相場や節約方法を徹底解説

大切な家で安心して生活するためには、屋根の葺き替え工事を行って定期的にメンテナンスを行うことが大切です。

ただ葺き替え工事は費用が高額になることが多く、頻繁に行うことは難しいでしょう。ここでは、屋根の葺き替え工事費用にはどの程度かかるのか、葺き替え工事を検討する際には、どんなポイントを抑えておけば良いのかを解説します。

屋根の葺き替え費用の相場とは

屋根の葺き替え工事とは、屋根の表面だけを新しいものに取り替えるのではなく、下地からごっそりと新品に取り替える工事のことを言います。

大がかりな工事になり、費用も高額になりがちなので、工事費用の相場を知っておくことがとても大切です。

【自宅の坪数別】屋根の葺き替え費用

屋根の葺き替え費用は、一概に金額が出せないものです。葺き替え工事を行う広さや材料などによって費用が異なるためです。

ここでは坪数別に費用の概算が分かるようまとめました。自宅の坪数に合わせて確認しておくと、大体の費用を計算することができます。

坪数屋根面積
30坪(99.3平方メートル)120~129平方メートル
35坪(115.9平方メートル)130~139平方メートル
40坪(132.4平方メートル)140~149平方メートル
45坪(149.0平方メートル)150~164平方メートル
50坪(165.5平方メートル)165~180平方メートル

より細かい施工面積を知りたい場合は、床面積に1.5を掛けると屋根面積を算出することができます。さらに施工単価や屋根材の単価を掛け合わせれば葺き替え工事にかかる費用を導き出せます。

屋根の葺き替え工事は高額な費用が必要になるので、事前に自分でも予算を組み立てておくことが大切です。

葺き替える屋根材別の費用

屋根の葺き替え工事の費用は、どの材料を使うのかも大きく費用に影響します。材料によって単価が異なるので、屋根材の単価を知ることは予算を組み立てる上でも重要と言えるでしょう。

屋根材単価
ガルバリウム6,000~9,000円/平方メートル
コロニアル(スレート屋根)4,500~8,000円/平方メートル
樹脂・セメント(スレート屋根)9,000円/平方メートル~
8,000~12,000円/平方メートル
本瓦50,000円/平方メートル~
銅板18,000~20,000円/平方メートル

どの屋根材にして葺き替え工事をするのかは自宅に最適なものを選ぶ必要があります。例えば、瓦屋根から銅板屋根に葺き替えることで、屋根の軽量化を図ることができるので地震に強い家にすることができます。

屋根の葺き替え工事では、現在の自宅の状況に合わせて最適な屋根材を選ぶことが大切です。屋根材によって単価だけでなく必要な工事工程なども変わってくるので、きちんと業者と相談して選ぶと良いでしょう。

屋根材以外にかかる葺き替え費用

屋根の葺き替え工事では、高所の作業になるため、足場を組むなど屋根材以外の費用が発生します。どのような作業にどの程度費用がかかるのか、知っておくことで高額な費用を請求される予防にもなります。

作業内容単位単価相場
既存屋根材の撤去平方メートル1,500~2,500円
下地の補修平方メートル1,500~2,500円
防水シート平方メートル500~800円
新しい屋根材平方メートル5,000~7,000円
その他の工事(雨どいの交換など)内容によって変化
足場平方メートル500~1,500円
管理費・諸経費・撤去費工事費用の8~10%

葺き替え工事では、専用の機材を用いることもあり、屋根材以外の費用として数十万円必要になってきます。その費用を含めた上で予算を組み立てないと、思った以上に高額になってしまう可能性もあるので、考えられる費用はきちんと算出しておくことが大切です。

3パターンの屋根の葺き替え費用例

具体的な実例をもとに、屋根の葺き替え工事の費用を見積もってみましょう。屋根材によって撤去の工程や葺き替え工事の工程が異なるので参考にしてみて下さい。

参考例にしている家は、屋根の面積が100㎡で算出しています。4LDKで2階建て、床面積が130㎡という家族で過ごす一般的な戸建て住宅を基本にしています。

スレート屋根を撤去しガルバリウム鋼板  

まずはスレート屋根の撤去工事から行います。工程ごとに具体的な費用を見てみましょう。

工程数量単位単価金額
既存スレート撤去工事(処理費込み)100平方メートル3,000300,000
野地板下地工事(増し張り)100平方メートル2,500250,000
防水シート(アスファルトルーフィング)100平方メートル65065,000
屋根材料・本体工事(ガルバリウム銅板)100平方メートル6,500650,000
棟板金30m3,00090,000
諸経費   100,000

これらの内容で葺き替え工事を行った場合、総合計は1,445,000円になります。ただし、屋根の勾配や立地環境などによって価格は変動するので、業者から提示された見積もりをきちんと確認することをおすすめします。

瓦屋根を撤去してスレート屋根  

屋根瓦の撤去から行っていきます。分かりやすいように、防水シートや野地板工事などは同様の内容で工事したものと仮定して算出します。

工程数量単位単価金額
既存瓦撤去工事(処理費込み)100平方メートル3,000300,000
野地板下地工事(増し張り)100平方メートル2,500250,000
防水シート(アスファルトルーフィング)100平方メートル65065,000
屋根材料・本体工事100平方メートル4,500450,000
棟板金30m3,00090,000
諸経費100,000

この場合の葺き替え工事の総額は1,255,000円になります。防水シートの内容を変えたり、新しい屋根材であるスレートのグレードを変えたりすれば費用は変わってきます。

防水シートやスレート屋根材など、同じものでもグレードによって色々な種類があるので、違いをしっかりと理解し選ぶことがおすすめです。

既存の屋根と同じスレート屋根

スレート屋根材は比較的安く、耐久性も程よくあることから、人気の屋根材の一つです。スレート屋根材の屋根から同じスレート屋根材に葺き替えを行う工事も珍しくありません。

工程数量単位単価金額
既存スレート撤去工事(処理費込み)100平方メートル2,500250,000
野地板下地工事(増し張り)100平方メートル2,500250,000
防水シート(アスファルトルーフィング)100平方メートル65065,000
屋根材料・本体工事100平方メートル4,500450,000
棟板金30m3,00090,000
諸経費100,000

この場合、総額は1,205,000円になります。屋根の葺き替え工事では100万円以上の費用が必要となるのが一般的です。余裕を持ってさらに+αした金額を準備しておくと安心でしょう。

屋根の葺き替え費用を正確に見積もるポイント

屋根の葺き替え工事では高額な費用が必要となります。そのため、正確に見積もりを提示してもらわないと、あとから追加請求ということになりかねません。

正確な見積もりを提示してもらうには、自分の知識を増やしておくことも大切ですが、業者にしっかりと下見をしてもらうことが重要です。

屋根の葺き替え費用の最新相場を調べる

葺き替え工事を請け負ってくれる業者はとてもたくさんあります。しかし悪質な業者に依頼してしまうと、法外な金額を請求されたり、手抜き工事をされたりするなどのトラブルが発生する可能性があります。

実際に葺き替え工事を行う際には、そのときの最新相場を調べるのがおすすめです。複数の業者に見積もり依頼ができる一括見積もりのサービスを利用すれば、簡単に最新の相場を把握することができます

最新の相場を把握しておけば、業者が提示してくる見積もりについて、相場よりも高いのか安いのか、高い理由や安い理由を探ることができるようになり、だまされにくくなるでしょう。

葺き替える屋根の面積を把握しておく  

葺き替え工事の費用は、屋根の面積によって大きく変わります。そのため、自宅の屋根面積がどれくらいあるのかを知ることが、葺き替え工事にだいたいいくら必要なのかを算出するのに最も早い方法と言えるでしょう。

自宅の図面がある場合は、屋根面積と勾配伸び率が分かれば算出できます。勾配伸び率とは底辺に対して斜辺である屋根の長さのことを指しています。

  • 屋根実面積=勾配伸び率×屋根投影平面積

自宅の図面がない場合でも、目安にはなりますが屋根面積を概算で計算することが可能です。図面がないと屋根の勾配が急なのか緩やかなのかも判断がつかないケースもありますが、隣の家などと比較して自分が抱く印象で算出してもかまいません。

  • 緩勾配の屋根面積=床面積×1.1
  • 急勾配の屋根面積=床面積×1.2

4つの方法で屋根の葺き替え費用を節約

屋根の葺き替え工事は高額な費用が必要になりますが、工事の内容などによっては補助金などの制度が適用され費用を抑えることが可能になります。費用を抑える方法としてどのような方法があるのかご紹介します。

自治体のリフォーム関連の補助金を使う

屋根の葺き替え工事で使用する新しい屋根材が、耐震や省エネに関する屋根材だと、補助金が受けられる自治体があります。

自治体によって補助金適用の条件は異なりますが、遮熱性の高い屋根材にする、屋根を軽くして耐震性能をアップするなどの条件が設定されていることが多いです。

例えば、東京都で実施されている省エネリフォームの補助金の制度についてみてみましょう。省エネルギー対策工事、省エネルギー設備の設置を行った場合に適用される制度です。

屋根の葺き替え工事では、太陽光発電システムを設置した場合に適用となると考えられます。これは太陽光パネルを設置すると機器と工事費用の約33%に相当する補助金を受け取ることができます。

補助金の上限金額は1㎡あたり6万円です。戸建てでは1戸あたり24万円、集合住宅では16万円が最高額として定められています。

災害による葺き替えなら保険を申請

自然災害が原因で屋根の葺き替え工事が必要となった場合、火災保険が適用になるケースがあります。主に風災、ひょう災、雪災が挙げられます。

風災とは文字通り風による被害にあった場合です。台風などでの暴風は予想を超えるような被害をもたらします。台風による強風で棟板金が剥がれてしまったり、瓦が何枚も落ちてしまったり、飛んでいった瓦が隣家の窓や壁を傷付けた場合などに適用されることが多いです。

ひょう災では、氷の塊が落ちてくることによる被害なので、一度ひょうが降ると一気に被害に遭ってしまうことが多いものです。

降ひょうによって屋根が凹んでしまった場合や、スレート屋根を割ってしまった場合、塩化ビニル製の雨どいを貫通して穴が空いてしまった場合などに適用されます。

雪災は雪による被害のことを指しますが、雪は降り積もるとその重さが家に被害を与えてしまいます。雪の重みで雨どいや屋根の軒先が曲がってしまったり、ベランダの波板が雪の重さで割れてしまったりした被害の際に適用されます。

火災保険ではあくまで自然災害によって屋根の葺き替え工事が必要となった場合に適用されるため、経年劣化による葺き替えでは適用外となることが多いので注意しましょう。

まとまったお金の節約にリフォームローン

屋根の葺き替え工事は、定期的に行って被害を受けないことが大切ですが、急きょ葺き替え工事が必要になるケースもあります。雨漏りなどが発生した際には、屋根の葺き替え工事は先送りできない問題になってきます。

そんな時は、急な高額の出費に困ってしまうこともあるでしょう。まとまったお金が出ていくのを抑えるためにリフォームローンを組んで対処するのも方法の一つです。

長い目で見ると一括で支払うよりも金利の分だけ負担は増えますが、手元に資金を残すことができるので、もしものことがあった際でも安心です。

リフォームローンは、住宅ローンを組んでいる金融機関で相談することも可能ですが、住宅ローンとは別の金融機関に相談することもできます。また、施工業者が紹介してくれるクレジットローンで借りることも可能なので、金利やローンを組む条件などを検討してベストな融資先を探すと良いでしょう。

屋根以外のリフォームも一緒にする

屋根の葺き替え工事では高所での作業になるため、足場を組んで作業するのが一般的です。足場を組む費用を考えると、他にも足場を必要とするリフォームを同時に行ってしまったほうが費用の節約につながることがあります。

例えば、足場を必要とする工事の一つとして、外壁のリフォームが挙げられます。屋根も外壁も定期的なメンテナンスが必要な部分なので、長い目で見ると、足場を組む費用が1回分で済むことや、屋根と外壁の劣化スピードを調整することにもなります。

メンテナンスサイクルを一緒にすることで、高額な費用の出費を抑えることが可能になります。

【Q&A】屋根の葺き替え費用について

屋根の葺き替え工事について素朴な疑問についてまとめてみました。少しでも費用を節約するため、施工業者に依頼した時にしっかりと話ができるようになるためなどに活用できます。

DIYで葺き替え費用は節約できないか?

DIYでインテリアを作ったり、内装を自分好みに変えたりするケースも増えています。屋根の葺き替え工事もDIYできたら、費用の節約に大きく貢献できると考える方も多いでしょう。

しかし、そもそもDIYで屋根の葺き替え工事を行うことは困難であると認識しておきましょう。DIYで行った場合、施工不良が起きやすく、結局業者に依頼する羽目になってしまい、余計な費用がかかる恐れがあります。

また、高所での作業になるため、ケガなどのリスクも伴います。しっかりとした施工を行ってもらうため、また、ケガなどのリスクを回避するためにも、専門の施工業者に依頼するのがおすすめです。

屋根の葺き替え費用は値引き交渉可能か?

住宅を始め、家電製品や車などでも値引き交渉は当たり前になっています。そのため、屋根の葺き替え工事でも値引き交渉をしたいと考えるのは当然のことなのかもしれません。

屋根の葺き替え工事の費用について値引き交渉することは悪いことではありません。しかし、あまり値引きされるのは良くないと考えておきましょう。

多少なら値引き対応してくれるかもしれませんが、相場より極端に安くなる場合には注意が必要です。手抜き工事をされたり、質の悪い屋根材を使用されたりするリスクが高まってしまいます。

一度の高額な費用を必要とする工事なので少しでも出費を抑えたいと考えますが、工事の質を落とさないためにも相場をきちんと知り、その範囲内での交渉をするように試みましょう。

葺き替え以外で屋根を直せないか?

まず屋根の葺き替え工事を検討する際には、本当に葺き替え工事が必要なのかをしっかりと判断することが大切です。

劣化が進んでいる状態であれば葺き替え工事は必要になってきます。工事費用は高額になりますが、屋根のトラブルを根本から解決しやすいので、工事完了後はストレスなく生活することができるでしょう。

屋根の葺き替え工事以外に屋根を補修する方法には部分補修、塗り替え、重ね葺き(カバー工法)、葺き直しの方法があります。

施工方法工事内容費用の相場
部分補修屋根の一部を修理・補修・交換
ひび割れや一部の破損が見受けられる時
補修の範囲が広範囲の場合は別の方法を検討
5~50万円
塗り替え屋根表面の塗装を塗り直す
塗装のはがれ・カビ・コケが見受けられる時
日本瓦は不要
40~60万円
重ね葺き(カバー工法)現在の屋根材の上に新しい屋根材を重ねる
劣化・破損、雨漏りが見受けられた時
施工できる屋根が限定される
50~120万円
葺き直し屋根の下地・防水シート・漆くいなどを交換
屋根材はそのまま使用
屋根材が劣化していないことが条件
100~180万円

屋根の劣化が広範囲の場合は、葺き替え工事を検討するのがおすすめです。費用を抑えるのであれば、重ね葺きが最適ですが、屋根自体が重くなってしまうので耐震性に影響を与える可能性があります。

また重ね葺きは瓦屋根には使用できないことが多いので、事前に施工業者と相談をしておくと安心です。費用だけをチェックするのではなく、工事完了後のことも考えて検討すると良いでしょう。

屋根の葺き替え費用は相場で業者に依頼

屋根の葺き替え工事では、高所での作業や専門的な技術が必要になるので、専門の業者に依頼するのがおすすめです。

まずは複数の業者に一括見積もりを依頼し、信頼できる施工業者を見つけることから始めましょう。質が良く適正な価格で工事をしてもらうためにも業者選びは慎重に行いましょう。

また、活用できる補助金などの制度なども十分に利用し、費用を節約しながら安心して暮らせる屋根に仕上げましょう。