外壁の張り替えにかかる費用はいくら?施工の基本から徹底解説

自宅の外壁が劣化してきた場合、塗装するか張り替えるかで悩む人もいるでしょう。

張り替えは、塗装と比較して費用が少し高くなります。さらに工期も長くなります。その分、メリットもあるためどちらにするかは予算との相談になるケースもあるでしょう。

そこでこの記事では、外壁張り替えにかかる費用について解説すると同時に費用を抑える方法についても紹介します。

外壁の張り替え工事とは

外壁塗装というと、塗料を塗り替えることと大体のイメージがつく人も多いでしょう。では、外壁の張り替え工事といわれると具体的なイメージがわく人は少ないのではないでしょうか。ここでは、外壁の張り替え工事の詳細や耐用年数、メリットなどについて解説します。

外壁を撤去してから新しくする工法

外壁の張り替え工事は、今ある外壁をすべて解体して撤去して、下地から作り直すことを指します。まったく新しい外壁にできるため自宅の外観を一新したい場合におすすめの工法です。ただし、すべての外壁を撤去する必要があるため、解体の費用や解体した廃材の処分費用がコストとしてかかる点には注意が必要です。

張り替える外壁の耐用年数

外壁の張り替えを行う場合、外壁の素材を選択する必要があります。素材によって耐用年数が異なるため、表にまとめておきます。

外壁の素材耐用年数特徴
窯業系サイディングボード40年繊維とセメントを板状にしたもの。メンテナンスは7、8年ごとに行うのがおすすめ
金属系サイディングボード40年表面がスチールなどの金属で覆われており、裏面に断熱材が入っている。メンテナンスは、10〜15年ごとに行うのがおすすめ
木質系サイディングボード40年天然木などの木材を使用している。メンテナンスは、8〜12年ごとに行うのがおすすめ
樹脂系サイディングボード40年プラスチックなどを使用したもの。メンテナンスは、10〜20年ごとに行うのがおすすめ
モルタル壁30年セメントと砂を混ぜてから外壁に塗る。メンテナンスは、8〜10年ごとに行うのがおすすめ
ALCボード60年コンクリートに発泡剤を加えて軽量化したもの。メンテナンスは、10〜15年ごとに行うのがおすすめ
コンクリート壁60〜100年コンクリートそのもの。メンテナンスは、15〜20年ごとに行うのがおすすめ
タイル40年基本的にはメンテナンス不要とされている

外壁張り替えが必要な状況

自宅の外壁が劣化してきたなと感じた場合、張り替えを検討してみましょう。外壁の種類ごとに張り替えが必要な状況を見極める判断材料について紹介します。

窯業系サイディング外壁にチョーキングが出ている、築年数が30年以上、サイディングに反りが出ている、崩れや腐蝕が見られる
モルタル外壁外壁にチョーキングが出ている、築年数が30年以上、クラックが出ている、クラックが数多く出ている、一部が崩れている
金属系サイディング外壁にチョーキングが出ている、築年数が30年以上、サイディングにサビが出ている、サビがひどい、一部が崩れている、穴が空いている

おおよそこのような目安で外壁張り替えを行うとよいでしょう。外壁にクラックや崩れがある場合には早急に工事を検討したほうがよいでしょう。

外壁を張り替えるメリット

外壁の修繕方法にはいくつかありますが、一般的には張り替えか重ね貼りを選ぶことになるでしょう。重ね貼りはカバー工法とも呼ばれ、現在ある外壁の上から新しい外壁材を重ねて貼る工法を指します。この場合、現状の外壁を撤去する必要がないため短期間で工事が完了し、費用が安くすむ点がメリットです。ただし、既存の外壁に上乗せする分、外壁の重量増加は避けられません。

その点、張り替えは現状の外壁を取り壊してから新しく張り替えるため外壁の重量が増加することはありません。さらに下地から補修できるため耐久性もアップする点はかなりのメリットといえます。

外壁張り替えにかかる費用

外壁の修繕を行う上でもっとも気になるのは費用でしょう。見積もりを取るにしてもある程度の予算を立てて置く必要があります。ここでは、外壁の張り替えに必要な費用について相場、内訳、追加費用の3点から解説していきます。

外壁張り替え工事の総額の相場

外壁塗装よりも費用が高額になりやすいのが、張り替えの特徴です。ただし下地から補修できる点は、長い目で見るとメリットです。では具体的にどのくらいの価格が相場とされているのでしょうか。一般的な30坪の家を例に考えてみましょう。

実際のところ、家の外壁面積や施工の方法、追加工事などによって費用は変動しますが相場としては150〜200万円とされています。これは足場代、材料代、解体・処分費用、シーリング材費用なども含む費用となります。

外壁張り替え費用の内訳

では、具体的に費用の内訳についてみていきましょう。30坪の家を例に1平方メートルあたりの施工単価について以下にまとめておきます。

作業内容平米単価/平方メートル補足
足場代700〜800円
外壁材の解体・撤去1,000〜1,500円
防水シート張り300〜600円
胴縁組み800〜1,200円縦組みの場合
新しい外壁材4,000〜6,000円窯業系サイディングで計算
目地のシーリング800〜1,200円平均で60m程度
諸経費工事費の10〜20%場合によっては30万円以上かかることも

外壁張り替えで追加発生する費用

外壁を実際に見てもらうと、予定外の費用が発生するケースもあります。たとえば、下地に腐食などがあれば交換する必要が出てきます。見積もりを取っていても実際に工事を開始してみると見た目にはわからなかった修繕箇所が出てくる可能性もあることは頭に入れておいたほうがよいでしょう。

外壁を下地から修繕してリフォームする場合の費用相場については、おおよそ200万円とされています。これはあくまでも目安であり、外壁面積や外壁材の種類によって変動する点には注意が必要です。

外壁の張り替え費用の見積もり事例

外壁張り替えの見積もりを取ってみたけれど見方がよくわからないという人もいるかもしれません。ここからは、見積もりの事例を挙げて、費用について具体的に紹介していきます。

サイディング素材に外壁を張り替え

外壁の張り替えでは、サイディング素材を使用することが多くあります。サイディング素材は、板状に加工した物を外壁に貼り付けるタイプの外壁です。大きく分けると窯業系、金属系、木質系、樹脂系の4種類になります。サイディング素材で張り替えを行う場合には、ボードのつなぎ目にコーキングというゴムを注入してズレを防ぐ作業を行う必要があります。

では、30坪程度の家を例に、サイディング素材への張り替え事例を紹介します。

  • モルタル壁からサイディングへの張り替え

モルタル壁の解体費用なども含むため、費用の目安は60〜200万円と幅が広めです。

  • サイディングからサイディングへの張り替え

現状のサイディングを解体して撤去したあとで、新しいサイディングを貼り付ける工事です。費用の目安は60〜300万円程度となっています。

費用の大まかな内訳としては以下のように考えておきましょう。

  • 足場の費用20%
  • 人件費30%
  • 建材費用20%
  • その他諸経費30%

タイルに外壁を張り替え

外壁をタイルに張り替えたい場合の費用についてみていきましょう。タイルはデザイン性が高く、見た目にも質感やツヤ感があるため人気の高い素材でもあります。さらに耐久性、耐火性に優れ、傷や汚れがつきにくいという特徴もあります。

ただし、タイルは初期費用が高くなりやすいという点に注意が必要です。これは、板状のサイディングのようにボードを貼り付けて行くだけの作業ではなく、タイルを1枚1枚貼り付けていく作業となるからです。

メンテナンスフリーではないものの、ほかの素材と比較すると比較的メンテナンスに時間をかける必要がない点はタイルのメリットです。

タイルを張る工法には「湿式工法」と「乾式工法」の2タイプがあり、どちらを選択するかによっても価格が変動しますが、まずは40坪の2階建の戸建てでタイルの張り替えを行なったケースの費用をみてみましょう。この場合は、平米あたりの単価は、6,650〜9,000円となり、総額は100〜360万円程度が目安となります。

外壁の一部だけを張り替え

外壁の張り替えは全面工事だけでなく、部分的な工事も可能です。一部だけ崩れている、部分的に補修が必要というケースでの費用をみてみましょう。部分的な工事の場合は、工事を行う面積によって費用が変動します。具体的には以下のとおりです。

外壁面積費用
5平方メートル22万円程度
10平方メートル30万円程度
20平方メートル40万円程度
30平方メートル55万円程度

外壁の張り替え費用を抑えるポイント

外壁の張り替えにかかる費用をできるだけ抑えたいと考えている人は多いでしょう。そこでここでは、外壁の張り替え費用を抑えるためのポイントについて4つの方法を紹介します。

自治体が独自に行っている補助制度を使う

外壁の塗装でも同じことがいえますが、外壁のリフォームでは国や自治体が独自に行なっている補助金制度が利用できるケースもあります。具体例として2つの補助金制度についてみていきましょう。

東京都台東区

窓・外壁等の遮熱・断熱改修助成制度
工事費用(税抜)×20%(上限15万円)

省エネルギー対策のための工事を行なった住宅に対して適用される補助金制度です。

広島県庄原市

外壁・床・内壁等の断熱化工事
リフォームに要した経費の10%(上限10万円)

リフォームに要した経費が30万円以下の場合は利用することができません。

経年劣化以外なら保険の適用

外壁工事では火災保険や地震保険が適用されるケースもあります。火災保険の中でも住宅火災保険と住宅総合保険の2種類で、台風や自然災害によって損傷した外壁の張り替えを行う場合に保険金が受け取れるケースがあります。

自然災害といっても地震は火災保険の対象外です。地震で損傷した外壁の張り替えは、地震保険に加入していれば保険金を受け取ることができる可能性があります。これら3種類の保険の適用範囲について表でまとめておきます。

損害のケース住宅火災保険住宅総合保険地震保険
火災×
落雷×
破裂×
爆発×
風災×
雪・ひょう×
水害××
水濡れ××
暴行××
盗難××
物体の衝突××
地震××

張り替えを依頼する業者を厳選する

外壁の張り替えを行う場合は、依頼する業者によって費用が異なることをよく理解して必ず見積もりを取るようにしましょう。見積もりを取ることで費用を抑えることができる可能性も高まります。見積もりは1社に限らず複数者の相見積もりを取ることで費用を比較しましょう。付き合いが長い業者があったとしても、見積もりの内容が曖昧である場合には、油断せずに相見積もりで確認を取ることをおすすめします。

屋根の葺き替えも一緒にやってしまう

外壁の張り替えと屋根の葺き替えを同時に行うことも費用を抑えるためのポイントになります。注目点は足場の組み立て・解体費用です。外壁の張り替えにも、屋根の葺き替えにも足場は必要です。それぞれをバラバラに行うと、足場の費用が2回必要になります。

1度ですませてしまえば長い目で見てかかる費用を抑えることができるということです。足場の費用相場は、10〜30万円となるためこれが倍になると考えるとかなりの節約になることがわかるでしょう。トータルで費用は増えるため割引交渉がしやすいというメリットもあります。

よくある外壁張り替えの疑問

ここまで、外壁の張り替えについて費用や施工方法などに関連した内容を紹介してきました。外壁の張り替えを検討している人の中には、まだまだ疑問があるという人もいるでしょう。そこでここからは、外壁の張り替えに関するよくある質問について解説します。

何日で外壁張り替えの工事は終わるのか?

外壁張り替えの工事期間について知りたい人もいるでしょう。まずは張り替えの工程について説明します。

  1. 足場の設置と養生 1〜2日
  2. 既存外壁の撤去  3〜5日
  3. 下地の補修    2〜4日
  4. 新しい外壁の貼り付け 7〜9日
  5. 金物類の取り付け 1〜2日
  6. 足場の解体と清掃 1〜2日

これらの工程を踏まえて考えると、おおよそ15〜25日程度の日数がかかることになります。張り替えの面積や天候、季節によって期間は前後する可能性がある点は理解しておきましょう。

外壁張り替えはDIYでもできるのか?

外壁の張り替えをDIYでできないかと考えている人もいるでしょう。結論からいうと、不可能ではないけれどおすすめはしないとなります。なぜなら、外壁の張り替えは高い専門技術が求められるため、素人では難しいからです。張り替えは難しくても塗装程度であれば素人でも可能なため、外壁の耐久性をアップするために日頃から塗装しておくことはよいでしょう。

確定申告は必要になるのか

それなりの費用がかかる外壁の張り替えですが、確定申告をする必要があるのか疑問に感じている人もいるでしょう。確定申告については。4号建築物については不要となります。4号建築物とは、平屋や木造2階建ての住宅のことです。

4号建築物以外にあたる木造3階建てや鉄筋2階建ての場合で、外壁の半分以上を張り替えるケースや下地・構造部も変更する場合には、原則として確定申告の必要があります。ただし、条件によっては申告が不要となる場合もあるため、自治体や地域の窓口に相談してみることをおすすめします。

費用で損をしない外壁張り替えをしよう

外壁の張り替えを行う場合には、しっかりと事前に見積もりを取るようにしましょう。その際、1社だけでなく複数社から見積もりを取ることで、費用相場を理解することができ損することなく施工を依頼することができます。

また、自治会や国の補助金制度を利用できるケースもあるため事前に調べてみましょう。外壁の張り替え費用を抑える方法はいくつかあるため、自分にあった方法を的確に選択することも大切です。

外壁の張り替え工事を依頼する業者を探したい場合には、外装塗装業者紹介サービス「Excite外壁塗装」がおすすめです。独自の審査基準を満たした優良塗装店のみが登録されており、一括で複数の見積もりを取ることが可能です。