初めての屋根工事で失敗をしない!工事の種類やかかる費用とは

屋根で最も多い不具合は雨漏りです。これは経年劣化による損傷が原因の場合と、自然災害が原因の場合などが考えられますが、雨漏りが発生してしまったら、早急に業者に屋根工事を依頼する必要があります。

大切な家を守る役割がある屋根部分は、家の劣化を早めないためにもきちんと手入れすることが大切です。

ここでは、屋根工事のメリットや具体的な工事方法や費用など、基本的なことについて解説します。

屋根工事をする3つのメリット

屋根工事は大切な住宅を守るために必要な工事の一つです。屋根工事をするメリットとは、具体的にどのようなことが挙げられるのでしょうか。詳しくみてみましょう。

家の耐久性を上げられる  

屋根は雨や風、ほこりなどに常に接している部分になります。そのような自然環境から受けるダメージから家を守ってくれる大切な役割を担っています。

屋根に劣化や損傷などがあると、自然環境のダメージが直接内部にまで浸透してしまうため、内部の劣化が進みやすくなってしまいます。

内部から劣化すると、長く住めない住宅になってしまうだけでなく、補修を行おうと思っても莫大な費用が必要になってしまうこともあります。

定期的なメンテナンスを行い、自然環境のダメージからしっかりと家を守ってくれる屋根を維持することが大切です。

雨漏りやサビの悩みを解決  

屋根の劣化や損傷によって受ける被害は雨漏りが最も多いです。生活している中で雨漏りが常に起こってしまうと、それはストレスとなり体などの健康への影響を与えることもあります。

また、雨漏りによってサビや腐食など新たな問題も発生しやすくなるため、家の劣化を防ぐためにも、雨漏りなどの症状が見受けられる前にメンテナンスを行うことがとても重要です。

定期的なメンテナンスを行っているにも関わらず、予想以上の雨が降り続けたことで雨漏りしてしまうこともあります。そのような場合には、問題を先送りにせず、すぐに対処するのがおすすめです。

家の印象を変えられる  

屋根や外壁など外から見える部分は、家の印象を左右する部分でもあります。そのため、屋根の色を変えるだけでもまるで違った雰囲気の家に仕上げることができます。

好印象を抱いてもらえる家にするには、屋根材の素材選びや外壁の色との組み合わせがとても重要です。例えば日本家屋風の瓦屋根から、波がない直線的なシルエットの屋根に変えるだけで日本家屋風の印象を弱くすることができます。

また、屋根材の素材は同じでも外壁の色とマッチするカラーにするだけで、シックな印象や爽やかな印象など、家の雰囲気をガラッと変えることを楽しめます。

屋根工事の種類と費用の相場

屋根工事にはどのような方法があるのでしょうか。具体的な費用と合わせてチェックしてみましょう。作りたい家のイメージと予算を明確にし、現在の屋根の状況と合わせてじっくりと検討するのがおすすめです。

屋根を一から新しくする葺き替え  

劣化や損傷が激しい場合は、屋根材を一から新しくする葺き替え工事を行うのがおすすめです。現在の屋根は全て撤去し、新たな屋根を作り直す方法です。

特に瓦屋根の場合は、劣化や損傷が見受けられたら葺き替え工事で屋根を一新する方法が最適です。選ぶ屋根材を瓦以外のものにすれば、軽量化することも可能になり、耐震効果を高めることができます。

ただし、屋根全面を一新する工事になるので、費用がどうしても高額になってしまいがちです。屋根材の素材などで予算内に収まる方法を検討していくことがおすすめです。

葺き替え工事の費用としては、新しい屋根材の単価によって異なります。しかし、どの屋根材を選んでも変わらない部分として、既存屋根の撤去費1,500~3,000円/平方メートル、下地補修費2,000~3,500円/平方メートル、防水シート500~1,500円/平方メートル、足場費用600~1,500円/平方メートルが必要になります。

さらに既存の屋根材がアスベスト処理費を必要とする場合は、20,000~85,000円/平方メートルの処理費用が別途発生します。

総額としては140~200万円程度の費用が必要になってくると考えておきましょう。

葺き替えより節約できるカバー工法  

カバー工法とは、既存の屋根材を全て撤去せずに、既存の屋根の上に新しい屋根材をかぶせる方法です。葺き替え工事よりも安価で、工事期間も短くて済む点がメリットとして挙げられます。

ただし、既存の屋根の劣化や損傷が軽いことや、既存の屋根材がカバー工法に適していること、カバー工法後に修理が必要になったときに高額になりやすいことなどがデメリットとして挙げられます。

また、屋根を2重に重ねることになるため、屋根が重くなり耐震効果が弱くなる一面もあります。そのため、費用や工期が予算内に収まるのであれば、葺き替え工事をしておくと安心でしょう。

既存屋根の撤去作業がない分、費用は安価となり総額として80~120万円程度となります。

家の外観は変えない葺き直し  

葺き直しとは、屋根材の下地のみを補修する方法で、補修後は既存の屋根を再び元の状態に戻すやり方です。屋根材を変更したり新しくしたりしないので、家の外観は全く変わりません。

葺き直しの方法は屋根材の再利用ができる瓦屋根に最適です。再利用ができないスレートやガルバリウム鋼板などの屋根材では、葺き直しという選択はできないということになります。

これは、瓦に比べて屋根の下地のほうが寿命が短いため、下地の補修や交換を行うことで耐久性をアップすることができるのです。

新しい屋根材への変更などを行わないため、総額としては70~100万円程度で施工可能と考えておくと良いでしょう。

見た目を変え屋根の耐久性も上がる塗装  

塗装は文字通り屋根材に新しい塗料を重ね塗りする方法です。元の屋根材の色とは違う色を選択することもできるので、家の印象を一新することができます。

塗装では屋根の表面的な劣化や損傷を回復させることができますが、下地などの劣化や損傷は防げないので、下地の補修・交換時期がきたら、塗装がきれいな状態でも葺き替えなどの工事が必要になります。

また、既存の屋根材がスレート屋根や金属屋根の場合にのみ選択できる工法になるので注意しましょう。費用としては、撤去費用や新しい屋根材の費用が加わらないため、40~80万円と手頃な金額で施工することができます。

特定の部位だけの修理  

全体的に劣化や損傷が進んでおらず、部分的な補修・交換だけで済む場合もあります。メンテナンス時期でないタイミングで、強風などにより屋根が破損した場合などに有効な手段です。

しっくいや棟板金の交換、雨どいの交換などが代表的です。特に棟板金の交換に関しては、屋根の中で寿命のサイクルが早い部分になるので、全体的な補修や交換を行わず、棟板金の交換のみを行って屋根の寿命を縮めないようにすることができます。

どの部分を補修・交換するかによって費用は異なりますが、屋根材の修繕であれば3~30万円程度です。ただし、修理する部分がはしごで届かない、ベランダやバルコニーからの登れないような場所だった場合、足場代として別途20万円程度が必要になります。

しっくいの交換では10~25万円、棟板金の交換では10~30万円程度が相場です。屋根材の一部の補修・交換では、修理範囲が1畳分に対し瓦屋根は2~4万円、スレート屋根と金属屋根は15,000~30,000円を目安に考えましょう。

どの屋根工事がおすすめなのか

色々な屋根工事の種類の中で、自分の家にはどのような手法を採用するべきか悩んでしまう方も多いでしょう。目に見えて劣化や損傷が見受けられる場合は、すぐにでも専門業者に依頼して確認してもらうのがおすすめです。

まずは築年数5年ごと、15年、30~40年を目安に専門業者にしっかりとチェックしてもらうようにしましょう。その際に不具合を発見できれば、大がかりな工事を避けることにもつながります。

築5年ごとの点検では、屋根の防水性に重点を置いて点検してもらいましょう。特に、スレート屋根やアスファルトシングル屋根の場合はしっかりとチェックしてもらうのがおすすめです。

スレート屋根は割れやすい素材のため、ひび割れの点検・補修を行うことで、雨漏りを防ぐことが可能になります。アスファルトシングル屋根は大きなシートが屋根に接着剤で固定されている状態なので、接着剤の剥がれなどを点検・補修することで防水性を維持することができます。

築15年の点検では、スレート屋根・金属屋根・アスファルトシングル屋根では棟板金の交換をするのがおすすめです。瓦屋根では棟の取り直しを行いましょう。

固定しているクギが弱くなり風などで飛んでいってしまう可能性が高まります。棟が外れると雨漏りする危険性も高まるのでこの時期に行っておくのがベストです。下地が木材の場合はその交換も行っておきましょう。

瓦屋根では棟瓦の土台の土や木材が劣化し始める時期です。放っておくと瓦が強風などで飛ばされたり地震で崩れたりする危険が高まるので、実際に被害が出る前にしっかりと補修しておくと安心です。

築30~40年の点検では、自然環境などによる劣化や損傷が見受けられる時期になるので、どんな屋根材を使用していても葺き替えや葺き直しの工事を検討しましょう。

葺き替え工事では高額な費用が必要となるため、計画的に資金を用意しておくのがおすすめです。

屋根工事の費用を節約する4つの方法

屋根工事では安価な工事方法もありますが、費用が高額になるケースも多いです。急な出費は生活を困窮させてしまう可能性もあるため、できるだけ節約したいものです。ここでは、屋根工事の費用を節約する方法についてご紹介します。

業者探しに一括見積もりを使う

屋根工事は高所での作業ということもあり、専門業者に依頼して施工してもらうのが一番です。しかし、家を守る大切な屋根工事なので、信頼できる業者に依頼したいものです。

そこで、複数ある業者に一括見積もりできるサービスを活用して、自分に合った業者を見つける方法がおすすめです。

屋根工事の見積もり依頼を複数の業者に一括して行うことができるので、手間なく色々な会社からの見積もり提示をしてもらうことが可能です。

相見積もりをすると、最新の相場価格をしることができる点もメリットです。優良な業者が厳選されている一括見積もりサービスを活用すれば、悪徳業者に引っかかる可能性を下げることもできます。

見積もり書は足場や養生の費用も含んでいる  

業者から提示された見積もり書を見る際には、内訳に詳細な項目や単価が掲載されているか確認しましょう。屋根工事では既存屋根の撤去や新しい屋根材などの費用だけでなく、足場代や養生などの費用も必要になります。

そのような細かな費用をしっかりと提示していない業者は、総額を安く提示し、あとから追加費用として請求してくる可能性があるため注意が必要です。

まずは、屋根工事に必要な工事内容やおおまかな費用などを自分が把握しておくことが大切です。その上で、業者から提示された見積もり書をチェックすると、不安点や疑問点が分かりやすくなるでしょう。

災害が原因で屋根工事をするなら保険の適用

経年劣化やメンテナンスのために屋根工事をする場合と、自然災害の被害によって屋根工事をしなければならないケースがあります。

自然災害の中でも、風や雪、ひょうといったものが原因で屋根に不具合が生じ、屋根工事が必要になった場合は火災保険が利用できる場合があります。

台風の強風で屋根の一部が飛んでいった場合や、飛ばされた屋根の一部が隣家の壁や窓を傷付けた場合などは補償対象となることが多いです。

また雪の重みで歪んだ屋根材の補修や、降ひょうによって屋根が傷付いた場合なども火災保険が適用されることが多いです。

経年劣化による傷みで屋根工事を行う際は、火災保険は適用にならないため注意しましょう。また、大雨や地震などによる不具合も一般的な火災保険の補償対象からは外れていることが多いので事前に確認しておくと安心です。

使える補助金や助成金がないか探す  

施工する屋根工事の工事内容が省エネリフォームだったり、耐震リフォームだったりする場合は、自治体からの補助金や助成金が適用になるケースがあります。

省エネリフォームでは、太陽光パネルを設置したり、遮熱性の高い塗料を使用したりする工事が該当します。耐震リフォームでは、屋根を軽量化することで耐震機能を向上するなどのリフォームで適用されます。

実際に補助してもらえる金額は自治体によって異なりますが、一般的に省エネリフォームでは補助率10%最高50万円まで、耐震リフォームでは補助率80%最高100万円までです。

また補助金や助成金を適用してもらうには、細かな条件を設定しているところも多いです。募集が終了していると適用外になるので、適用条件、募集時期、補助金額など細かなことは自治体に確認するのがおすすめです。

Q&Aで屋根工事を始める前の不安を解消

屋根工事は施工前も施工後も見えにくい部分であるからこそ、さまざまな不安を抱くことが多いでしょう。屋根工事に関する不安点などをいくつか挙げ、解決策もご紹介します。

屋根工事には保証があるって本当?  

屋根工事の種類などによっては、保証が付くことがあります。しかし、適用条件をしっかり確認しておかないと、いざというときに使えないことになってしまうので注意しましょう。

例えば、保証期間10年でも「完全防水の工事ではないため雨漏りが発生しても責任は負えません」というような一文があるケースが多いです。

屋根工事で一番問題になるのが雨漏りです。この一文では雨漏りが発生しても保証期間中でも業者側には責任がないと言っているのです。これでは保証期間10年の意味がありません。

また屋根の塗装工事を行った場合、「旧塗膜の剥がれによる不具合は保証できない」となると、どんな不具合も旧塗膜のせいにされてしまい、一切保証してもらえないということになりかねません。

屋根工事には保証が付いているものもありますが、屋根工事業者を守るためだけの書面になっているのが現状です。

保証内容について詳細な説明を求め、保証内容の文言と照らし合わせながら一つ一つ不安点を確認していくのがおすすめです。その際に説明が分かりにくかったり、説明に苦しんだりするようであれば、信頼できない業者と判断しましょう。

屋根工事はDIYで可能なのか

DIYブームもあり、手先が器用な人であれば家の内装やインテリアをDIYしてしまう例も少なくありません。しかし、屋根工事は高所で行う作業のため、DIYで行うのはおすすめできません。

落下柵がないような高所のため、たとえ1階の高さから転落したとしても死亡してしまうリスクが高いです。DIYに自信のある人でも、屋根工事は専門の業者に依頼しましょう。

また、屋根工事は専門的な知識や技術を必要とするため、DIYでは間違った施工をしてしまう可能性があります。これは雨水の排出がうまくできずに雨漏りにつながる原因にもなってしまいます。

DIYによって雨漏りなどを引き起こしたり、現状の屋根状況を悪化させたりしてしまい、余計に屋根工事の費用がかさんでしまう結果になってしまいます。

屋根工事の危険性、失敗したときのリスクなどを考慮すると、屋根工事を自分でDIYする方法は絶対に避けましょう。

新しい屋根はどれを選べばよい?  

新しい屋根材はどのようなものを選べばよいのか最も悩むところではないでしょうか。

ここでは、8種類の屋根材についてメリット・デメリットを紹介し、単価や耐用年数も合わせて紹介します。

屋根材メリットデメリット単価耐用年数
粘土瓦耐用年数が長い
デザイン性・断熱性・防音性が高い
結露しにくい
塗装が不要
工事費用が高い
重いため耐震性能が低下
9,000~12,000円/平方メートル50年以上
セメント・コンクリート瓦粘土瓦より安価
瓦のデザインを取り入れられる
断熱性・防音性が高い
重いため耐震性能が低下
塗装が必要
現在ではあまり生産されていない
6,000~8,000円/平方メートル30年程度
化粧スレート工事費用が安い
軽くて耐震性が高い
人気商品のため施工できる業者が多い
割れやすい
塗装が必要
2004年以前の商品はアスベストを含んでいる可能性がある
4,500~8,000円/平方メートル20~25年程度
天然スレート天然石にしかない美しさがある化粧スレートよりも費用が高い
重いため耐震性能が低下
10,000円~/平方メートル20年以上
トタン工事費用が安い
軽量で耐震性能が高い
耐用年数が短い
さびやすい
断熱性・防音性が低い
塗装が必要
5,000~6,000円/平方メートル10~20年程度
ガルバリウム鋼板軽量で耐震性が高い
金属素材としてはさびにくい
防水性が高い
カバー工法に最適
複雑な形状の屋根にも対応
傷がつきやすい
防音性が低い
塗装が必要
6,000~9,000円/平方メートル30年程度
銅板耐用年数が最長
さびても耐用年数が短くならない
塗装が不要
軽量で耐震性が高い
工事費用が最も高い
施工できる業者が少ない
20,000円~/平方メートル60年以上
アスファルトシングル軽量で耐震性が高い
さびない・割れない
デザイン性が高い
複雑な形状の屋根にも対応
吹き飛びやすい
表面の石が落ちやすい
カビやコケが生えやすい
施工できる業者が少ない
5,000~6,000円/平方メートル20~30年程度

現在最も人気があるのは化粧スレートです。施工できる業者も多いので、より多くの業者の中から安心して任せられる業者を見つけることができるでしょう。

また、個性的な特徴のある形状の場合は、ガルバリウム鋼板がおすすめです。耐用年数を超える頃のメンテナンスでカバー工法を選べば、メンテナンス費用の節約にもつながるでしょう。

屋根工事はいつするのがおすすめ?

屋根は常に目に入る部分ではないため、劣化などに気づきにくい部分でもあります。しかし、屋根の傷みは放置すると損傷が激しくなり、工事する箇所が増えるため費用がかさんでしまうことになります。

気づいたときにはすぐに業者に相談するようにしましょう。実際に屋根工事を依頼するタイミングは雨が少ない時期がおすすめです。

雨が降ると屋根工事はストップしてしまい、工期が長引く要因になります。工期が長引くと費用が上がってくるので、雨が少ない時期に行うのが狙い目です。

適切な屋根工事を節約して行おう

屋根は住宅の印象を左右する部分であると同時に、大切な家を自然災害などから守ってくれる重要な役割を担っている部分です。

目が行き届く部分ではないので、5年ごとなどの期間を決め専門業者にチェックしてもらうと良いでしょう。屋根の不具合で最も多いのは雨漏りです。少しでも異変を感じたら、すぐに業者に相談するのがおすすめです。

安心して任せられる業者を見つけ、適正価格で施工してもらうためにも、一括見積もりサービスを活用しましょう。