コーキングの硬化時間の基礎知識|短縮は可能なのかまで徹底解説

台所やお風呂場などで、コーキング材が使用されている部分を見かけたことがある方は多いでしょう。実は、外壁にも使用されることが多く、色々な役割を担ってくれます。

外壁で使用する際は、しっかりとコーキング材が硬化する時間を待たなければなりません。仕上がりがキレイになるだけでなく、コーキングの性能をしっかりと発揮してもらうためにも大切な工程です。

ここでは、外壁で使用されるコーキングの種類についてご紹介します。特徴や硬化時間だけでなく、失敗せずキレイに仕上げるコツなども解説します。

コーキングの3段階の硬化時間

コーキングとは、建物の気密性や防水性を高めるために外壁パネルなどのすき間を埋めるもので、シーリングとも呼ばれています。

コーキングは施工したすぐ後はボンドのような状態ですが、時間の経過とともに硬化していきます。硬化が完了するまでには、3段階の時間経過を要する必要があります。

手で触れる表面硬化  

最初のステップは、コーキングを施工してから表面(0.5mm程度)が硬化する時間です。手で触ってもコーキング材が手に付かない程度にまで硬化します。

施工するとすぐに硬化が始まり、約1時間経過すると表面硬化まで進みます。この段階では、あくまで表面が硬化しているだけなので、内部は軟らかいままということになります。

そのため、強い衝撃を与えたり、強く手で触ったりすると変形した状態で硬化してしまう可能性があるので、優しく触って確認する必要があります。 

塗装が可能な皮膜硬化  

施工から8時間ほど経過すると、コーキング材の表面から2mm程度まで硬化が進みます。水に濡れても問題はなく、水性や油性の塗料を使えるようになります

外壁などでコーキングをした後に塗料を塗る場合、塗料にはシンナーが含まれているため、コーキングがしっかりと硬化していないと溶けだしてしまいます。

そのため、コーキングの上から塗装をする際には、十分に乾燥させることが大切です。コーキングした後に塗料を使用する場合は、コーキングを乾燥させる時間に1日程度を用意しておくと安心でしょう。

コーキングが完了する完全硬化

コーキングが完全に硬化するまでには、最低でも1日乾燥させる必要があります。コーキングの材料によっては、7日乾燥させる必要があるものもあるので、コーキングの材料にも注目しましょう。

完全に硬化すると、コーキングの表面から約3mm程度までが硬化します。完全硬化すると、コーキング材本来の性能を発揮できるようになるため、じっくりと乾燥させることが重要な工程だということが分かるでしょう。

コーキングは、すき間を埋めて気密性や防水性を高めるためのものです。本来の性能を発揮できなければ、コーキングを施しても水漏れが発生してしまうなどのトラブルにつながる可能性があるので注意しましょう。

主要なコーキング材の特徴と硬化時間

コーキング材にはさまざまな原料を用いたものがあります。どんなコーキング材を使用するかによって、硬化にかかる時間も変わってくるので工期や費用に大きな影響を及ぼします。どのようなコーキング材があるのかチェックしておきましょう。

コンクリートのひび割れにウレタン系  

ウレタン系のコンクリート材は、コンクリートのひび割れなどに最適です。気密性に優れ、弾力のある仕上がりになります。

一方で、紫外線に弱い特性を持っているので、コーキング材を施工した後、塗装などを行い保護することが大切です。

ウレタン系のコーキング材は、硬化するまでに時間がかかる点も考慮しなければなりません。表面硬化までに約2時間、皮膜硬化までに約3日、完全硬化までに7日間を要するのが一般的です。

塗装はできないシリコン系  

シリコン系のコーキングは、耐水性や耐熱性があり、水回りや屋根瓦の補修などにも活用されます。お風呂やキッチンなどの水回りでもよく使用されているため、目にしたことが多いコーキングになります。

コーキング材の中では、硬化までの時間が最も短いものです。表面硬化までに約1時間、皮膜硬化までに8時間、完全硬化までに24時間程度と言われています。

耐久性、耐候性、撥水性にも優れているコーキング材なので、外壁や屋根などのコーキング材としても多く用いられているのが特徴です。

外壁の補修に適した変成シリコン系

ウレタン系のコーキング材をグレードアップしたものが、変成シリコン系のコーキングと理解しておきましょう。変成コーキングと塗装を組み合わせて使用する際には注意が必要です。

塗料にはシンナーが含まれているため、シリコン系コーキング材とは相性があまり良くありません。コーキング材が70%以上硬化していないと、塗料に含まれるシンナーによってコーキング材が溶けだしてしまうからです。

表面硬化に約2時間、皮膜硬化に約1日、完全硬化までには72時間を要します。外壁などでシリコン系のコーキングを使用する場合は、コーキングと塗装の日にちを分けて行うのが最適でしょう。

コーキングの硬化時間は短縮できるのか

上記で紹介した通り、使用するコーキング材によって乾燥時間に大きな違いが生まれます。工期を短くし費用を抑えるためにも、コーキングの硬化時間は短縮できないのでしょうか。

コーキングの硬化時間の短縮はできない  

コーキング材は、空気中に含まれる湿気と反応して硬化が進んでいきます。早く硬化させたいからといって、ドライヤーなどの熱風を当てても硬化時間は短縮されません。

熱風を当てることで、空気中の湿気が飛ばされてしまうため、逆に硬化のスピードを遅らせてしまうことがあります。そのため、自然と硬化するまでじっくりと待つのがおすすめです。

きれいな施工を施すためにも、必要な時間と割り切って、じっと待つようにしましょう。

施工に問題があると硬化自体が起きない  

外壁などに使用されたコーキングが硬化不良を起こし、固まらないという事例は少なくありません。これは、2液タイプを使ったコーキングで良く起こるトラブルです。

コーキングには、1液タイプと2液タイプがあります。1液タイプはカートリッジとも呼ばれ、空気中の湿気に反応して硬化するので、硬化不良を起こすことはありません。1液タイプは、ホームセンターなどで手に入れることが可能です。

2液タイプのコーキングは、主材と硬化剤を混ぜ合わせて使用するタイプになり、主に卸売り業者に注文しないと手に入れられません。

主材のみでは硬化しないので、硬化剤の入れ忘れや、違う種類の硬化剤を混ぜることで硬化不良の原因になります。

他にも、主材と硬化剤を専用の攪拌(かくはん)機で15分程度攪拌する必要がありますが、攪拌時間が短かい場合や、攪拌機を使用せずヘラなどで混ぜ合わせて使用した場合は、硬化不良を起こしやすいです。

正しい手順で使用すればきちんと硬化するので、間違った準備をしないことが硬化不良を防ぐ方法と言えるでしょう。

想定通りの硬化時間にするため環境に配慮  

コーキングを使用してキレイな仕上がりにするためには、想定通りの硬化時間にするための環境に配慮しなければなりません。

空気中の湿気に反応して硬化が進むため、雨や湿気が多い時期は硬化が遅くなってしまう可能性があります。そのため、コーキングをするなら、夏場の雨が降っていない日にやるのがおすすめです。

梅雨時期や冬場は避けて施工することが、キレイなコーキングに仕上げるコツでしょう。

外壁補修におすすめのコーキング材3選

外壁で使用できるコーキング材で、大手通販サイトAmazonでも高評価を得ているコーキング材をご紹介します。耐用年数が長い変成シリコンのコーキング材から厳選したものを選びました。

セメダイン POSシール  

塩ビ鋼板を始め、さまざまな被着体に使用できるコーキング材です。耐久性が高いだけでなく、防カビ機能もあるので、内装の水回りなどでの使用もおすすめです。

指で触れられる表面硬化までは、23℃の環境で1~2時間程度です。カラーもホワイトやブラック、グレーなど10色展開しているので、外壁に最適なコーキング材のカラーが見つかるでしょう。

コニシ 変成シリコンシーラントBHS  

モルタルやコンクリートの外壁のひび割れにも使えるコーキング材です。低温作業性にも優れているので、湿気の多い冬場でも使いやすいです。

広範囲の下地材料への気密性に優れている点も特徴です。コーキング材の上から塗料を塗ることも可能です。耐熱性、耐水性、耐寒性、耐候性に優れているので、外壁で使用するコーキング材としておすすめです。

セメダイン 変成シリコーンシール  

冬場のような低温時でも押し出し性に優れているので、季節を問わず使用することができるコーキング材です。耐候性にも優れているため、外壁での使用に最適です。

モルタルやコンクリートのひび割れ、目地の補修に使用できるのはもちろん、完全硬化したら水性塗料による塗装も可能です。

吸水性の高い多孔質材料への施工の場合は、プライマーなどを施してから使用すると気密性が向上します。

外壁のコーキングで失敗をしないコツ

外壁リフォームで使用するコーキング材には、使い方にポイントがあります。失敗しないためにも、外壁でコーキング材を使用する注意点をしっかりと理解しておくことが大切です。

コーキング材が硬化するまで触らない

コーキング材は完全硬化するまでに時間が必要です。そのため、もう大丈夫だろうと思って気軽に触らないことは鉄則です。

コーキング材は、硬化していないとボンドのように糸を引きます。硬化していない状態で触ってしまうと、糸を引いて、コーキングの周囲を汚してしまいます。

乾燥させている途中で強い衝撃を与えないことも大切です。コーキング材がしっかりと固まるよう、硬化時間には余裕をもって乾燥させることがポイントです。

コーキング材はケチらない  

コーキング材を失敗せずに使用するポイントは、少しだけ多めに用意することです。外壁ボード同士の間には小指1本分ほどのすき間があります。

そのすき間を埋めるために、コーキング材を使用します。コーキング材を押し出し、少しずつ動かしながら穴埋めしていきますが、コーキング材が足りないとすき間ができ想定よりも硬化に時間がかかる場合があります。

量が少ないとコーキングが完了した後にもすき間ができてしまい、水分が侵入してしまう可能性があるので、コーキング材は少しだけ多めに用意するようにしましょう。

すき間の周りにはマスキングテープを貼り、少しはみ出るくらいの量を穴埋めに使うのが失敗しないコツです。はみ出たコーキング材は硬化する前にヘラで均等にならしてしまえば、キレイな仕上がりになります。

外壁のコーキングを業者に依頼する  

コーキングは、外壁ボードの間のすき間を埋める大切なものです。特に外壁の場合は、コーキングを失敗すると、埋めるべきすき間がキレイに埋まらず、外的要因によって劣化スピードを早めてしまう可能性があります。

そのため、外壁のコーキングはプロの業者に依頼して施工してもらうのがおすすめです。一括見積もりサービズを活用すれば、優良な業者を見つけることが可能になります。

一括見積もりサービスでは、複数の業者に同時に見積もり依頼をすることができるので、手間をかけずにスピーディーに安心できる業者を探すことができます。

複数の業者に相見積もりをすることで、外壁工事の最新の相場を知ることも可能です。提示された見積もりでは、どのようなコーキング材を使用するのか、工程にはどの程度の日数を考えているのかをきちんと確認するようにしましょう。

コーキングの硬化時間は余裕を持って待とう

コーキングは、外壁ボードのすき間を埋めて劣化を防ぐ大切なものです。しっかりと乾燥時間を経て硬化させてこそ効果を発揮するものなので、きちんと乾燥時間を守って使用するのが重要です。

どのコーキング材を使用するかによって、硬化するまでの乾燥時間などが異なるため、材料についてきちんと把握しておくのことも大切でしょう。

一括見積もりサービスを活用して業者に依頼する場合には、見積もりを提示してもらった際に、コーキング材として使用する材料や工程をきちんと確認しておくと安心です。

信頼できる業者を見つけ、大切な住宅を守ってくれるコーキングをしっかりと施工してもらいましょう。