シンナーは体に悪影響を及ぼす|外壁塗装を安全に行う方法

塗装に使われる塗料には、キシレンなどの有害物質が含まれています。そのため、使用する時や保管する時には注意が必要です。

塗料に含まれるシンナーは、揮発性が高く塗装を行う際に刺激臭が発生します。そして、その臭気を体内に吸い込むと体に悪影響がでます。

そのため、塗装を行う時には、塗装する人は塗料の影響を受けないようにマスクや手袋などで防護の必要があります。また、周辺にいる人にも影響を与えるので、周辺環境にも配慮が必要です。

この記事では、塗料に含まれるシンナーが体にどのような影響を及ぼすのかを解説しています。そして、この悪影響を防ぐための方法も解説しているので参考にして下さい。

シンナーが人体に与える悪影響とは

シンナーは呼吸器からの吸収や皮膚への接触で人体に影響を与えます。その症状には、急性的なものから慢性的なものがあり、重篤な症状を引き起こすこともあります。

吸引による急性的な影響

家の大きさにもよりますが、外壁を塗装する場合、何日もかかることがほとんどです。そのため、塗装に使う塗料からシンナーを吸収してしまうことがあります。

大量にシンナーを吸収すると、以下のような急性的な症状が現れることがあります

  • めいてい症状
  • 麻ひ症状
  • 知覚異常
  • 幻覚作用

特に呼吸器に麻痺症状が現れると、最悪、死亡する可能性があるので注意が必要です。重篤な症状がでなくても、シンナーの臭いからめまいや吐き気を引き起こすことがあります。

吸引による慢性的な影響

その時に症状がでなくても、シンナーを体に吸引すると体内に有害物質が蓄積されます。そして、その蓄積された成分で、後々、体に様々な症状がでてくることがあります。

体自体に不調を感じるものもありますし、精神的な症状が現れることもあります

身体的な症状精神的な症状
  • 手のしびれ
  • 慢性気管支炎
  • 末しょう神経炎
  • 視神経の萎縮
  • 肝障害
  • 脳障害
  • 腎障害
  • 再生不良貧血
  • 白血病
  • 呼吸器の障害
  • 甲状腺機能障害
  • イライラする
  • 無気力になる
  • 不眠
  • うつ
  • 食欲減退

上記のように多くの症状を引き起こし、体に悪影響を及ぼします。そのため、シンナーを含む塗料を取り扱う時には注意が必要です。

素手で触る場合の影響

シンナーは皮膚や粘膜からも有害物質が作用します。そのため、作業の際には皮膚が露出しないように注意する必要があります。

皮膚症状としては、紅斑が現れたり、亀裂が発生したりします。症状は3段階に分けられていて、治療や対策が必要です。

 紅斑曲面の面積亀裂の有無
軽症20%以下なし
中等症40%以下不問
重症40%を超える不問

上記は有機溶剤が手に与える症状を3段階で評価したものです。紅斑曲面の面積と亀裂の有無で判断します。紅斑曲面とは、充血や血管拡張によって赤くなった手のひら部分など平らな部分の面積を指します。

亀裂がなく20%以下の場合には、軽症と判断され仕事を行う前後にハンドクリームで保湿することで対処します。亀裂がある場合には、紅斑曲面の面積によって中等症か重症に分類されます。

中等症以上の場合には、皮膚科を受診してステロイドでの治療を行います。

このように有機溶剤が手に触れると、皮膚に紅斑が現れたり、亀裂が発生したりします。水泡ができたり、乾燥が起こったりもします。

そのため、シンナーを含む有機溶剤を使う時には皮膚に触れないように使用することが大切です。

DIYでシンナーを使う場合の注意点

塗料には、その塗料によって量は異なりますが、シンナーが含まれています。そのため、塗装の際にはシンナーに含まれる有害物質が放散するので取扱いには注意が必要です。ここでは、シンナーを含む塗料で塗装する際の注意点を解説します。

換気のよい場所で作業をする

塗装現場に近づかないことが最も効果的な方法です。しかし、塗装現場から離れられる人ばかりではないでしょう。

もし、塗装現場にいる場合には、臭気がたまらないように換気することが大切です。ドアや窓を開ける、送風機を使用するなどの対策を行いましょう。

特に狭い空間や、窓やドアが少ない密閉された空間で作業を行う場合には注意が必要です。短時間でも有害物質を体内に取り込むと、体に影響がでる可能性があるので注意しましょう。

なお、空気清浄機はほこりや花粉などを除去することはできますが、化学物質を除去できないのでシンナーに含まれる有害物質の除去には効果がありません。     

防毒や送気の機能があるマスクを使う  

シンナーに含まれる有害物質は、主に呼吸する時に体に吸い込まれます。そのため、作業の際には、体への吸入を防ぐマスクが効果的です。

有害物質を防ぐには、送気マスクや防毒マスクが有効です。

送気マスクは、新鮮な空気をマスクへと送気して呼吸するしくみになっているもので、価格は約20,000円から30,000円です。防毒マスクは、マスクのフィルターで有害物質をろ過して吸入することを防ぎます。防毒マスクの価格は2,000円程度です。

このように、有害物質が発生する塗料を使って作業を行う場合には、これらのマスクの着用が義務付けられています。

皮膚をさらさない服装にする  

塗装の際には塗料が飛散することがあります。この塗料が腕や手などの皮膚につくと、皮膚から有害物質を吸収してしまいます。そのため素手での作業は危険です。必ず耐シンナー用の作業手袋をはめて作業を行いましょう。

そして、腕や足など皮膚が露出しない作業着で作業を行います。目もゴーグルをしておくと安心でしょう。

このように肌が見えない服装で、有害物質にさらさないようにして作業を行うことが大切です。夏の時期の塗装でも、長袖長ズボンを着用して塗装を行いましょう。    

業者による外壁塗装でシンナーの影響を避ける方法

塗装の際には、シンナーを扱う塗装現場に近づかないことが最善の方法です。ここでは、シンナーの影響を減らしたり、防いだりする方法を解説します。

シンナーの含有量が少ない塗料を使う  

塗料には、水性のものと油性のものがあります。水性のものは水で溶かして塗料を使用します。油性の場合には、シンナーで溶かします。水性のものだとシンナーの含有量が少ないのでおすすめです。

近頃では、ほとんど有害物質を含まない塗料が販売されています。特に塗装時に放散される有害物質の1つであるホルムアルデヒドの放出量を抑えた塗料が販売されていて、それらを選ぶと比較的安心です。

有害物質の少ない塗料にはランクがあり、「エフフォースター」の表示があるものなら、有害物質の含有量が少なく、塗装面積の制限なく塗装できます

塗装を始める前に養生シート  

外壁塗装の場合、塗装を行うのは屋外です。そのため、塗料の臭いは家の周り広がります。この塗料の臭いや有害物質が室内に入らないように、作業前には養生が必要です。

外壁塗装を行う際には、窓や換気扇の養生を行ってもらえるか確認しましょう。

換気のために換気扇を作動すると、有害物質が室内に侵入するので注意しましょう。

外壁塗装中は別の家で生活

養生を行っても、完全にシンナーの臭いが室内に入ってこないわけではありません。臭いが気になる場合には、親族の家やウィークリーマンションに移動して一時的に生活するとよいでしょう。

特に体の小さな赤ちゃんや、胎児がお腹の中にいる妊婦の場合、少量の吸入でも影響が出てしまう場合があります。できるなら、塗装中の家では生活しないほうがよいでしょう。

日中、塗装作業を行っている間、外出するだけでも被害は軽減できます。このように対策して、できるだけ有害物質を体内に取り込まないように注意しましょう。

シンナーによる悪影響の対処法

塗装を行っていて体に異常を感じたら、すぐにその場から離れて医療機関を受診しましょう。シンナーは体に重篤な症状を引き起こすことがあるので自己判断は危険です。

慌てず2種類の方法で応急処置  

塗装中に、吐き気を感じたり、めまいを感じたりした場合には、新鮮な空気がある場所に移動させます。換気が十分に行える場所がよいでしょう。

そして、塗料が目に入ってしまったり、肌についてしまったりした場合には、すぐにきれいな水で洗い流しましょう。その後、医師に診てもらうと安心です。

体調が悪いなら病院で診てもらう

塗装の際にシンナーを含む塗料を使用した時に、めまい、頭痛、耳鳴りなどを感じたらすぐに塗装を行っている場所から離れましょう。

ひどい場合には、意識障害が起こったり、視神経に影響して後に失明する場合もあります。もし、このようにシンナーの影響で身体に不具合を感じた場合には、自己判断せずに専門家に診てもらいましょう

精神科や神経科、救急科などで診てもらえます。

シンナーによる手荒れはスキンケア

シンナーを塗装していると手が荒れがひどくなる場合があります。この場合、保湿剤を使って保湿することが大切です。保湿剤には、皮膚に水分を与えたり、皮膚から水分が逃げるのを防いだりできます。

保湿剤を使う時には以下のことに気をつけて使用しましょう。

  • 保湿剤をぬる前に手を洗ってきれいにする
  • ティッシュが張り付くくらい、または、てかりがでるくらいまでぬる
  • 広範囲に広げるようにやさしくぬる

また、保湿剤は、夏はさらっとしたローションタイプが、冬は保湿効果が高い軟こうタイプやクリームタイプがおすすめです。

ローションタイプの場合は、1円玉大の大きさの量で大人の両手の手のひらにぬれる量です。クリームタイプなら人差し指の第一関節の長さくらい必要です。

手荒れがひどい場合には、皮膚科を受診して保湿剤を処方してもらうとよいでしょう。

外壁塗装で失敗しない業者の探し方

塗装は、専門の業者に依頼すると仕上がりがきれいですし、安全に配慮して塗装が行われます。ここでは、外壁塗装を依頼するときの業者の選び方を解説します。

相見積もりで適正価格の業者を探す

業者に塗装を依頼すれば、シンナーを含む塗料の扱いにも詳しく、安全に塗装してもらえます。そのため、DIYでの塗装に不安を感じる場合は、業者に依頼するとよいでしょう。

業者に依頼する場合には、複数の業者に見積もりを依頼して見積もり額を比較することが重要です。見積もりを比較すると、おおよその工事の相場価格がわかります。

もし、1社だけに見積もりを依頼すると、その見積もり額が妥当な金額か判断ができません。工事を依頼する時には、このように相見積もりを行って依頼する業者を決めるとよいでしょう。

一括見積もりのサイトを利用すれば、一度に複数の業者に無料で見積もりが依頼できます。インターネットで家の情報や住所など簡単な入力を行うだけで自宅にいて依頼できます。

塗装を依頼する時には一括見積サイトを活用して、信頼できる業者を見つけましょう。

見積もりは内訳にまで単価が記載

外壁の塗装費用は、初めて塗装を行う人にとってはどれくらいの費用が必要かわからないでしょう。そして、どのような工事が必要か、工事ごとの単価がどれくらいかかるのか事前に調べておく必要があります。

そして、見積書が提示されたら、見積内容が詳細に記載されているかを確認しましょう。工事の内容が工事ごとに記載されているのか、範囲が平方メートルで記載されているか、工事の項目ごとの数量や単価が記載されているかを確認しましょう。

このように見積書は、内容が詳細に記載されているものが誠実な見積書です。外壁塗装一式などと記載されて、まとめて一式として総額が記載されている場合には注意が必要です。

このような見積書の場合、必要のない工事が含まれていて、水増し請求されていたり、項目が抜けていて手抜き工事をされても気がつけないからです。

このように、見積書をチェックする時には、わからないことは必ず確認し、内容をしっかりと確認しましょう。

信頼できて説明が丁寧

見積もりを依頼すると実際に担当者と会って話をする機会があります。この時に、見積書の内容でわからないことや疑問点を質問しましょう。

塗料や工事の内容についてわかりやすく丁寧に説明してくれる人だと、信頼できて安心して工事を任せられるでしょう

初めての外壁塗装では、工事の流れや使用する塗料についてもわからない人がほとんどでしょう。そして、それらを説明する際にも、専門用語を使わずにわかりやすく説明してくれる担当者がおすすめです。

このように業者を選ぶ時には、実際に担当してもらえる担当者の対応をみて判断しましょう。

シンナーの影響は塗装の業者に依頼して回避

塗装に使用する塗料には、シンナーが含まれていて、扱いに注意しなければ体に悪影響を及ぼします。また、使用後の塗料の扱いにも注意が必要です。

このように塗料を扱うには、知識が必要で扱いに気をつけなければなりません。業者に依頼すれば、塗料の扱いにも慣れているので、安全に塗装できます。

もし、自身での塗料の扱いに不安を感じるのなら業者を探して塗装を依頼しましょう。