サイディングカバー工法で外壁リフォーム|費用を抑えて工事を依頼

外壁は家を守るために大切なものです。定期的なリフォームが必要で、リフォームには高額の費用がかかります。外壁のリフォームを行う方法の1つに「サイディングカバー工法」があります。

費用をできるだけ抑えて、おしゃれな外壁に替えたい人におすすめの工法です。ただし、カバー工法で工事を行うときには注意すべき点があります。

ここでは、サイディングでのカバー工法とはどのような工事なのか、また、この工事方法にはどのようなメリットがあるかを解説しています。

外壁工事の時期が近づいている人は、この記事を参考にカバー工法を検討してみてください。

サイディングカバー工法とは

外壁は定期的なリフォームが必要で、リフォームを行うことで長く快適に暮らせます。外壁のリフォームを行う場合、カバー工法のほかに張り替えたり、塗装したりする方法があります。

どの方法を選ぶかは、家の築年数や外壁の傷み具合で判断します。そして、外壁にはモルタルのように塗り壁の場合や、サイディングという板を合わせて作られている場合があります。

このサイディングとは、外壁用の板状の壁材のことで、セメントや金属でできていて、工場であらかじめ成型されたものを持ってきて壁に張りつける壁材のことです。

外壁のリフォームのときには、このサイディングを使ったカバー工法が行えます。既存の壁をそのまま使用して、その上に張りつける工法をサイディングカバー工法と言いいます。

工期が短く、加工された板を張りつける工法なので、品質が安定していて費用が安くすむのが特徴です。  

カバー工法に使われるサイディングの種類別の特徴

外壁には好みにあったデザインの外壁材を選びたいものです。しかし、カバー工法では、壁の状態に合ったサイディングを選ぶことが大切です。サイディングにはどのような種類があるかを解説します。

デザインにこだわれる窯業系サイディング  

セメントに繊維を混ぜて作られているサイディングです。レンガ風のものやタイル調のもの、石調のものなどデザインが豊富にあるのが特徴です。

耐火性能が高く、硬い性質から地震の揺れや衝撃に強いというメリットがあります。繊維質を含むため、防水のために表面塗装が必要です。

耐用年数はおよそ7年から8年です。新築のときに多く使用されており、価格は平方メートルあたり4,000円から5,000円が相場です。

軽量な金属サイディング  

比較的軽量なため、カバー工法の際によく使われています。ガルバリウムやアルミニウム、ステンレスの鋼板でできています。

金属製なので長持ちすることと、水を吸わないので劣化が少なく、耐候性に優れています。金属でできているのでほかのサイディングに比べると価格は高めです。

カバー工法を行う際には、耐震性への影響を考えて金属系の軽いサイディングが使われることが多いようです。

近頃では、窯業系のサイディングのようにデザインも増えていて、レンガ調やタイル調のものもあります。比較的価格は安めで、平方メートル当たり3,000円から7,000円程度です。

天候の影響を受けにくい樹脂サイディング  

樹脂で作られたサイディングです。樹脂で作られているため、塩害や凍害の影響を受けにくく、寒冷地や海辺の家にもおすすめです。

このように耐候性に優れているので、劣化しにくいという特徴があります。また、シーリングを使用しないで施工されているので、シーリングの補修する手間がありません。

また、とても軽量で、セメントを使う窯業のサイディングの約10分の1の重さでできています。この軽さから、カバー工法にもおすすめのサイディングとされています。

ただし、遮音性や断熱性は劣るので注意が必要です。価格は高めで、平方メートルあたり8,000円から10,000円程度になります。

断熱性のある木質サイディング  

木材で作られたサイディングです。木材でできているため、断熱性に優れています。また、木目が美しく、ぬくもりを感じられるデザインで好まれています。

ただし、木材は雨水で劣化したり、腐ったりするのでサイディングの上に防水塗装を行うなどの対策が必要です。また、燃えやすいという特徴もあるので、防火対策も必要です。

価格は高めで平方メートルあたり、6,000円から10,000円程度します。

サイディングカバー工法でリフォームをするメリット

外壁のリフォームにはいくつか方法があり、かかる費用が異なります。ここではほかの方法に比べてどのようなメリットがあるかを解説します。

外壁の張り替えより費用を抑えられる  

外壁のリフォームでは、カバー工法のほかに壁を撤去してから新しく壁を張りなおす方法もあります。張り替えだと、外壁の内側の防水シートの張り替えなども行えるため、傷みが激しい場合にはおすすめの方法です。

ただし、既存の壁の解体や撤去、運搬などの必要があるので費用が高く、一般的な2階建て25坪程度の家の外壁の張り替えで、150万円から300万円かかります。

それに対して、カバー工法だと解体費用や撤去費用がかからないので、200万円前後に抑えられます。ただし、壁の状態によっては、カバー工法よりも張り替えの方が適している場合があるので、リフォームを依頼する時には業者に相談するとよいでしょう。

外壁リフォームの中で工期が短い  

外壁のカバー工法で工事を行うときには、外壁を残したまま工事が行えます。そのため、ほかの工法に比べると工期が短くできます。以下は外壁のリフォームの際の大まかな工期です。

施工方法日数
塗装12~15日
カバー工法10~14日
張り替え12~17日

このようにカバー工法は、最も工期が短くすみます。外壁の劣化状態や寿命によってはこの工法は選べませんが、工期を短くしたい場合にはおすすめの工法です。

断熱や遮音が期待できる  

カバー工法では、外壁の撤去を行わず重ねるので、厚みが増すことになります。そのため、断熱性が上がるというメリットがあります。

また、厚みが増したぶん、遮音効果も高くなります。このように熱や音を通しにくくなるというメリットがあります

ただし、今までなかった壁を取りつけるので、サイディングの重さの分重くなり、建物に負担をかけて耐震性に影響する場合があるので注意しましょう。

サイディングカバー工法でリフォームをするデメリット

カバー工法は、工期が短く費用が抑えられるためメリットが多い工法ですが、デメリットもあります。カバー工法を行う前に、どのようなデメリットがあるかを確認しましょう。

外壁の状態によってサイディングカバー工法ができない  

外壁の雨漏りなど痛みの原因は、外壁の表面だけでなく内部の下地の傷みが原因となっている場合が多いです。内部の傷みや腐食が激しいと、その壁に新しい壁を張りつけても強度が保てないためこの工法で施工が行えません

また、下地部分に問題があると、新しく壁を張っても内部の壁の状態がよくなるわけではないので、下地から取り替える張り替え工法が適しています。

そして、外壁にも寿命があり、この寿命が近い場合にも強度が確保できないため、カバー工法は適していません。

既存の外壁によって選べるサイディングが狭まる  

家を建築するときには耐震性を考慮して壁や柱を作っています。そのため、カバー工法で新しい壁の分重量が増えると、耐震性に影響する可能性があります。

そのため、カバー工法を行う前には、既存の壁の種類を確認し、張りつけるサイディングによって耐震性に影響がでるかの確認が必要です。

このようなことから、既存の壁の種類によっては選べるサイディングの選択肢が少なくなります

次のリフォームで高額の出費  

カバー工法後の外壁は壁が二重で、次に外壁のリフォームが必要なときには、この二重の壁を取り除いて施行を行う必要があります。

このように作業が増えるため、施工費が高額になる可能性があります。また、カバー工法を行って壁のリフォームを行っても、壁の寿命が近づく次のリフォームでは張り替えが必要になり、カバー工法のときよりも高額の費用がかかります。

サイディングカバー工法のリフォームで節約する方法

外壁の工事では高額な費用がかかるため、少しでも費用を抑えたいと考える人は多いでしょう。ここではカバー工法を行うときに、費用を抑えて工事を行う方法を解説します。

業者は相見積もりをしてから選ぶ  

外壁のカバー工法を行うときの費用は、どれくらいかかるのか見当がつかない人も多いでしょう。おおよその相場価格を知らないまま工事を依頼すると、高額な費用で工事を行って損をしたり、安すぎて手抜き工事をされる可能性があります。

工事を依頼するときには、どれくらいの費用が必要かを把握してから依頼しましょう。おおよその工事の相場価格は見積もりを依頼するとわかります。

見積もりの依頼は1社だけでなく複数の会社に依頼して、比較することが重要です。比較することで相場価格がわかりますし、高額な見積もりを提示したり、安すぎる見積もりを提示したりする悪徳業者が見抜けます。

見積りを取るときには、一括見積もりサイトを利用すると簡単に複数の業者に見積もりが依頼できます。工事で騙されないためにも、一括見積もりサービスを利用して、優良な業者を見つけましょう。

単価が安いサイディングを使う  

カバー工法を行うときには、サイディングの素材によって価格が変わります。ただし、既存の壁が窯業系のサイディングである場合、建物への負荷を考えると新しく重ね張りするサイディングは、軽量な金属系サイディングが適しています。

このように、サイディングは素材によって重さも変わるため、依頼する業者にどのサイディングがおすすめなのかを聞いてから決めるとよいでしょう。

材質を決めた後、希望のメーカーの中から気に入ったデザインのものを選ぶとよいでしょう。そして、このときに単価が安いものを選べば、リフォーム費用が抑えられます

費用を火災保険でカバー  

火災や風災、落雷など自然災害によって被害を受けて壁が損傷した場合、火災保険を使って壁の修理を行える可能性があります。

火災保険が使えると、修理費用を抑えて施工が行えます。ただし、保険が利用できるかどうかは保険会社が損傷の原因などを確認し、承認された場合のみです。もし、火災保険が使える可能性があるのなら、保険会社に連絡してみましょう。

通常、申請には保険金申請書や被害状況がわかる写真、見積書などが必要です。そして、一般的に保険申請は3年以内に定められているところが多いので注意しましょう。

使える補助金や助成金がないか探す

外壁の工事は、自治体が設けている補助金制度や助成金制度を利用して行える場合があります。どこの自治体でも行っているわけではありませんが、これらの制度が利用できると工事費用が抑えられます。

例えば、愛知県犬山市では、「犬山市住宅リフォーム補助金」の制度を設けています。申請者または配偶者が40歳以下の人を対象に工事費用の5分の1、10万円上限として補助金が受け取れます。

これらの制度の利用には、細かく条件が定められていて、その条件は制度ごとに異なります。カバー工法でのリフォームを検討しているのなら、最寄の自治体に問い合わせて利用できるか確認してみるとよいでしょう。

【Q&A】サイディングカバー工法のリフォーム

ここではカバー工法に関する疑問を解説します。工事で後悔しないためにも、疑問を解決して、不安を解消してから工事を依頼しましょう。

どんな流れで工事を行う?  

サイディングのカバー工法はどのような工程で作業を行うのでしょうか。一般的に戸建ての工事期間は2週間程度になります。

  1. 足場の組み立て
  2. 既存の壁の状態を調べる
  3. 補修が必要な場合は補修を行う
  4. 土台や水切りを取り付ける
  5. 胴縁(どうぶち)を取り付ける
  6. 見切り板を取り付ける
  7. サイディングを張る
  8. 付帯設備の周りの防水工事を行う
  9. 足場解体・完了

おおまかな流れは上記のようになります。胴縁を取り付けるときに防水シートを張る場合もあります。胴縁とは、既存の壁と新しい壁の間に設置する板状のもので、通気口の役割をして湿気がたまるのを防ぎます。

このように、出来上がった板状の壁を運んできて張り付けるだけなので、既存の壁を取り外して張り替えるより工程が短く、短期間で工事が行えます。

サイディングカバー工法はDIYできる?  

サイディングを自身で行うためには、道具や知識、技術が必要です。専用の金具やサイディングも必要です。

また、サイディングを張るには足場が必要で、高い部分にも張る必要があり危険です。専門の業者であれば、技術を持った人が施行します。そして、耐震性や防水性を考えて工事が行われます。

専門知識もなく工事を行うと、後に不具合が出て家の安全性に影響する可能性があります。そのため、サイディングでカバー工法を行うときには専門業者に依頼しましょう

ALCとサイディングは何が違う?  

 メリットデメリット
サイディング

安価

デザイン性に優れている

5年から7年で塗装の必要あり

目地が劣化しやすい

ALC

軽量

耐震性に優れている

耐火性に優れている

断熱性高い

遮音性高い

つぎ目が多いので雨漏りしやすい

高価

サイディングとALCともに外壁に使用される外壁材ですが、それぞれ特徴があります。見た目からは判断しにくいのですが、一般的に目地を見ると見分けられます。縦のみに目地が入っているのがサイディング、縦横両方に目地があるのがALCです。

デザイン性の高い外壁が好みなら、サイディングの方がタイル調やレンガ調などさまざまなデザインから選べます。ALCは単色でシンプルな外壁が好みの人におすすめです。

性能的には、ALCの方が軽量で耐震性に優れています。外壁材の中に気泡があるため、断熱性や遮音性にも優れています。また、ALCの方が厚みがあり、燃えにくいという特徴があります。

このように利点が多いALCですが、費用が高額なのがデメリットです。サイディングなら平方メートルあたり5,000円程度で行えますが、ALCだと高いものだと15,000円/平方メートルのものもあります。

そのため、価格を重視するのならサイディング、性能を重視するのであればALCを検討してみるとよいでしょう。

サイディングカバー工法で失敗しないため業者と相談

サイディングカバー工法は、費用を抑えて外壁のリフォームが行える工法です。サイディングによるカバー工法は、デザイン性が高く、断熱性や遮音性を高められるため、家の快適性も向上します。

カバー工法を行うときには、業者選びが大切です。適正な価格で施工してもらうためにも相見積もりを取って業者を選びましょう。

カバー工法を行うときには業者に相談して、自分の家に合ったサイディングを選んで工事を行いましょう。