リシン塗装で高級感ある外壁塗装|リシン塗装の特徴や注意点を解説

リシン塗装とはどのようなものかご存知でしょうか。リシン塗装は、モルタルの壁の外側の仕上げ用の塗装で、落ち着いた陰影のある外壁に仕上げられる塗装方法です。

比較的安価での施工が可能で、通気性が良いため木材の劣化を防げるというメリットがあります。その反面、デメリットも多いので、施工前にはデメリットを知っておく必要があります。

ここでは、リシン塗装とはどのような塗装なのか、また、どのようなメリットやデメリットがあるかを解説しています。塗装を行う際の注意点なども解説しているので、リシン塗装を検討する際の参考にしてください。

そもそもリシン塗装とは何か

木造住宅によく利用されているモルタル壁は、モルタル自体には防水の機能はありません。そのため、壁の一番外側に防水の役目をする表面化粧材「リシン」を塗装します。

リシンは、細かく砕かれた石や砂などと樹脂、顔料を混ぜて作られた塗料で、樹脂にはアクリル樹脂が使われることが多いです。

石や砂などの骨材を含むため、塗装面はざらざらとした仕上がりになります。施工方法には、エアスプレーガンを使用して吹き付ける方法と、こてで塗りつけてから剣山などでひっかいて模様をつける掻き落としの方法があります。

落ち着いた高級感あるマットな仕上がりになることから、和風の住宅で多く用いられる塗装方法です。

外壁をリシン塗装する3つメリット

リシン塗装は、通気性や透湿性がよいので、木材を使用する住居に最適です。また、安く施工できるというメリットもあります。ここでは、リシン塗装のメリットを紹介します。

他の外壁塗装より安い  

塗料相場価格(円/平方メートル)
アクリル系塗料1,000~1,200
ウレタン系塗料1,800~2,000
シリコン系塗料2,500~3,500
フッ素系塗料3,500~4,500
遮熱・断熱・無機などの特殊塗料5,000~5,500

上記の表は外壁の塗装の際に使用される主な塗料です。塗装する面積で施工価格の相場がわかります。

近年、外壁塗装によく利用されているシリコン系の塗料は、2,500円から3,500円程度で施工できます。

それに対して、リシン塗装を行う塗料には、アクリル樹脂が使用されることが多く、施工価格もアクリル系塗料と同程度の1,000円/平方メートルとほかの塗料に比べると安く施工できます

通気性がよく木造住宅との相性がよい  

リシンには透湿性や通気性が高いという特徴があります。その性質から、湿度をためこまずに外に逃せるため、内部の劣化が防げます。

木造住宅の場合、内部に水分が侵入すると、腐食の原因となります。リシン塗装を行うことで、通気性がよい外壁となり、耐久性をアップしたり、防水性を高めたりできます。

そのため、木材を使用している戸建て住宅の場合には、リシン塗装がおすすめです。

家の外観が落ち着いた雰囲気になる  

リシン塗装を行うと、塗料に含む骨剤が塗装面に現れるため、でこぼこした仕上がりになります。陰影があり、マットな仕上がりになるので、落ち着いた雰囲気の外壁となります。

また、塗装面は一戸一戸異なる模様となるので、意匠性が高く、高級感ある壁が作れます。

つやのある塗装が苦手な人にはおすすめの塗装方法です。

外壁をリシン塗装する3つデメリット

塗装後に後悔しないためにも、塗装を行う前にデメリットを確認しましょう。デメリットを知っていると、対策も行えます。

耐久性が低くひび割れが起きやすい  

吹き付け工法で行うリシン塗装は、塗膜が薄くなります。そのため、ひび割れしやすいというデメリットがあります。ひび割れができるとそこから雨水が侵入し、劣化の原因となります。

そして、アクリル樹脂が主成分なので、耐久性は低く、耐用年数は8年程度とそれほど長くありません。

そのため、定期的にひび割れが発生していないかを確認し、補修を行ったり、塗装を行ったりする必要があります。

外壁の汚れが目立ちやすい  

リシン塗装の特徴であるでこぼこした壁は、そのでこぼこに雨水や汚れがたまりやすいというデメリットがあります。

そして、その凹凸部分に汚れや雨水がたまると、美観が損なわれるだけでなく、そこにカビやコケが発生してしまいます。カビやコケが発生すると、壁が汚れるだけでなく耐久性も下がります

また、雨だれができるとそれも外壁の耐久性を下げる原因となります。

使える塗料は限定される  

もともとリシン塗装を施された壁のリシン塗装による再塗装を行う場合、リシン専用の塗料を使うことをおすすめします。

通常の塗料でも塗装はできますが、その場合、通気性がある塗膜の表面を覆うことになります。そして、外壁に日光があたることで、内部の空気が膨張し、塗膜が膨れてきて、塗装の剥がれにつながることがあります。

そのため、リシン塗装された壁に塗装を行う場合には、リシン専用の塗料を使うと通気性が保たれるので、外壁のトラブルが発生することを防げます。    

自宅をリシン塗装する工程

ここでは、リシン塗装の工程を見てみましょう。工程を把握していれば、見積書をチェックするときに役立ちます。

リシンの吹き付けをする場合  

リシンの吹き付け工法を行う場合の流れは以下のようになります。

  1. 足場を設置する
  2. 外壁の高圧洗浄を行う
  3. 下地の補修を行う
  4. 養生する
  5. 塗装

リシン塗装では、外壁の汚れやカビ、コケなどを高圧洗浄で洗い流します。ここで壁をきれいにすることで、塗装を長持ちさせたり、塗料と下地との密着性を上げたりできます。

そして、クラックがある場合には、シーリング材などを使って補修を行います。補修が終わると、玄関ドアや窓、エアコンなどの養生を行います。

塗装は、初めに下塗りを行います。リシン塗装の壁は、劣化してくると塗料の吸い込みが激しくなるので、吸い込みを抑えるシーラーを使うことが多いです。

下塗りが終わると、上塗りを2回行います。それぞれ乾燥に1日程度かかります。

スプレーガンで塗装するので、短時間で広範囲の塗装が行えるというメリットがあります。

リシンの掻き落としをする場合  

掻き落とし工法も、おおまかな流れは同じですが、塗装の方法が異なります。吹き付けでは、スプレーガンを使用して塗装を行いますが、掻き落としの場合には、こてで手作業で塗ります。

およそ1センチ程度の厚みに塗り、塗料の乾き具合を見て、剣山や専用のブラシでひっかくように掻き落とします。

吹き付けに比べて、施工に時間や手間がかかり、職人の腕によって仕上がりに差があります。

リシン塗装を依頼する業者の選び方

業者選びは、塗装の仕上がりに影響します。ここでは、安心して任せられる業者の選び方を解説します。

一括見積もりで最寄りの業者を絞り込み

リシン塗装を行う際に、リシンの特徴がわかっていて、塗装実績を持っている業者を選んで依頼することが大切です。特に掻き落とし工法では、職人の技術のあるなしが仕上がりに大きく影響します。

高額な費用がかかる外壁塗装では、美しく納得できる仕上がりにしてもらえる業者を選びたいものです。

一括見積もりを利用すると、あなたの家の塗装の条件に合った業者が簡単に見つけられます。多くの業者が登録されているので、比較して選ぶこともできます。

また、一括見積もりなら一度に複数の業者に見積もりが依頼できるので、最新の相場価格がわかりますし、比較して適正な価格の業者へ依頼できます。

リシン塗装を依頼する業者を探すなら、一括見積もりを利用して業者を探してみてはいかがでしょうか。

見積書の内訳に納得ができるか

外壁の塗装を行うときには、足場を設置したり、養生したり、さまざまな工程があります。塗装も一度塗るだけでなく、ほとんどの場合、下塗り、中塗り、上塗りの3回が行われます。

下塗りと上塗り、中塗りでは使う塗料も異なります。そのため、見積もりでは、塗料のメーカーや塗装する範囲、単価などが記載されているかを確認しましょう。塗料は種類が異なれば、費用も異なります。

まとめて記載されていると、余分に費用が計上されていてもわかりません。高すぎる費用を払ったり、低すぎる費用で手抜き工事をされること避けるためにも、見積書は各工程の明細が書かれているかのチェックが重要です。

足場にしても、養生にしても、どれだけの範囲に施行するかで費用が異なります。一式などとまとめて費用が記載されている見積書の場合には注意が必要です。

このように業者を選ぶときには、見積書の内容もしっかりと確認しましょう。

業者の担当は信頼できるか

外壁の塗装が初めての場合、どれくらいの費用がかかるのか、どんな工事が必要なのか、わからないことが多く不安を感じる人は多いのではないでしょうか。

外壁の塗装は、塗装範囲も広くなるため、高額になりがちで、どうしても費用が気になります。しかし、業者を選ぶときには、費用だけでなく、見積書の内容や担当者の対応の仕方を見ることが大切です。

塗料にしてもどの塗料が適しているのか、どんな特徴があるのかなどを初めて塗装を行う人にもわかりやすく説明してくれる人がよいでしょう。

また、費用を安く抑えたい、できるだけ耐久性があってメンテナンスまでの期間が長いものがよいなどの希望がある場合に、それに合った塗装方法や塗料を選択してアドバイスしてくれる人がよいでしょう。

塗装の期間は長く、2週間程度かかります。期間中にトラブルがあった場合や塗装後に起こった問題も気軽に相談できる担当者なら安心して工事が依頼できます。

リシン塗装のよくある疑問

ここではリシン塗装を行う際によくある疑問点を見てみましょう。塗装の前には、疑問点や不安な点を解消して、納得してから塗装を行いましょう。

リシンはアスベスト入りって本当?  

建物の外壁などにアスベストが使用されている場合、解体や工事の際にアスベストが飛散して、体に吸い込んでしまう可能性があります。

アスベストはこのように飛散したものが肺に入ることで、体に害を及ぼします。そのため、アスベストを使用している外壁の家に住んでいても、体に害はありません。

そして、現在のリシンにはアスベストは含まれていないので、リシン塗装を行っても問題はありません。

ただし、古い建物の場合には、アスベストが含まれている場合があるので注意が必要です。2006年以前に施行されたものである場合には、工事を行う際はアスベストが使用されていないか確認してから工事を行いましょう。

リシン塗装をした外壁のメンテナンス方法は?  

リシン塗装はひび割れが起こりやすく、ひび割れを見つけたらメンテナンスが必要です。浅いひび割れ程度であれば、シーリング材を使用して埋められます。しかし、シーリング材を使って補修した場合、埋めた部分の色が周りの色と異なり、目立ってしまいます。そのため、塗装も一緒に行うことが望ましいです。

また、深いひび割れの場合には、そこに水が浸入して内部の腐食が進んでしまうので、注意が必要です。特に横に長いひび割れは水がたまりやすいので注意しましょう。

そして、このような深い亀裂の場合にはセメントを使用して補修を行います。また、チョーキング現象が起こっていたり、耐用年数を超えていたりする場合には、塗りなおしも検討しましょう。

この場合には、内部の劣化状況を確認して、補修を行ってから塗りなおしを行わないと、更に劣化が進む可能性があるので注意が必要です。

リシン塗装にはどんな塗料がおすすめ?  

リシン塗装の際には、劣化したリシン塗装の壁は塗料の吸い込みが激しいため下塗りで吸い込みを防ぐことが大切です。

塗料の吸い込みを防げるシーラーを使って下塗りする場合が多く、亀裂が目立つ場合にはフィラーを使用します。フィラーは亀裂などを埋めることができます。また、シーラーとフィラーの性能を備えたサーフェーサーを使用することもあります。

また、上塗りの塗料は、ひび割れにも対応できる弾性があるものがおすすめです。モルタル壁はひびが入りやすいので、弾性がある塗料なら小さなひびなら、塗膜が伸びて水の侵入を防げるからです。

大通りに面している家屋で、汚れが付着しやすい場所にあるなら、低汚染の塗料を選ぶのも1つの方法です。

デメリットにも納得して外壁をリシン塗装

費用を抑えて高級感ある外壁が作れるリシン塗装は、汚れやすかったり、ひび割れしやすかったりというデメリットがあります。また、耐久性もそれほどよくありません。

外壁塗装は、リシン塗装は比較的安く施工ができると言っても、それなりの費用が必要なので気軽に塗りなおすことができないでしょう。

しかし、リシン塗装はこまめにメンテナンスを行えば、美観を保ちながら長持ちさせられます。リシン塗装を行う際は、デメリットも理解してこまめなメンテナンスを行って、家の美観と耐久性を保ちましょう。