アクリル塗料で外壁塗装はおすすめ?性質やメリットデメリットを解説

アクリル塗料は、DIYなどで馴染みのある方も多いでしょう。外壁にも使用することができますが、施工の際は業者に依頼するのがおすすめです。

この記事では、アクリル塗料の基本的な知識だけでなく、メリット・デメリットをふまえ、上手に活用する方法などを解説します。

そもそもアクリル塗料とは

アクリル塗料は、1950年頃に登場したアクリル樹脂を主成分とする塗料です。当時は、ウレタン塗料が高価だったため、安価で手に入りやすいアクリル塗料が多用されていました。

主に新築住宅で使用されており、新築物件に多いひび割れなどを引き起こした際に、安価なアクリル塗料だと塗り直しがやりやすいため、使用している住宅が多かったのです。

2020年現在では、ウレタン塗料の価格が下がってきたことや、より高性能な塗料が開発されてきたため、主流の塗料ではなくなり、ほとんど使われていないのが現状です。

アクリル塗料で塗装をする3つのメリット

現在ではあまり使用されていないアクリル塗料ですが、決してデメリットが多いために使われなくなったわけではありません。では、アクリル塗料にどのようなメリットがあるのかをみてみましょう。

他の塗料より単価が安い  

現在ではアクリル塗料以外にも、ウレタン塗料やシリコン塗料などが使用されます。塗料独自の特徴に違いがあることも挙げられますが、単価なども異なるため、広範囲を塗装する場合には費用に大きな差が生じてきます。

塗料の種類単価
アクリル塗料1,000~1,200円/平方メートル
ウレタン塗料1,200~1,800円/平方メートル
シリコン塗料2,500~3,500円/平方メートル
フッ素塗料3,500~4,500円/平方メートル
光触媒・無機塗料5,000~5,500円/平方メートル
遮熱・断熱塗料5,000~5,500円/平方メートル

上記でまとめた表からも分かるように、アクリル塗料はとても安価で手に入る塗料です。塗装面積が広範囲な場合でも、トータルの費用を抑えることができます。

また、塗膜にひび割れなどが見受けられたときも、他の塗料より手軽に塗り直しなどのメンテナンスをすることが可能です。

選択できる色が豊富で好みの色が見つかる  

アクリル塗料は、他の塗料に比べて歴史の古い塗料になります。長年使用され続けてきた歴史から、開発された色の種類が豊富というメリットが挙げられます。

絶妙な色でも見つけやすいため、好みの色を見つけることもできるでしょう。また、発色の良い塗料なので、鮮やかな色合いにしたいときにも最適です。

ハッキリとした色合いを好む方にはおすすめの塗料なので、メリットを上手に活かした使い方をすると良いでしょう。

アクリル塗料はDIYでも扱いやすい

アクリル塗料は1液型と呼ばれ、他の材料と混ぜ合わさなくてもそのまま塗装することができる塗料です。そのため、専門的な知識や技術、道具などを必要としないので、DIYなどで使用されることも多いです。

1液型の塗料を使用する際には、塗料が入っている缶に水やシンナーを入れて薄めてから壁に塗ります。塗料だけではドロドロとした状態でキレイに塗装をすることが難しくなります。

2液型は塗料に硬化剤を混ぜて使用するのですが、硬化剤を入れたと同時に固まり始めるので、作り置きができない点や混合比率に注意して混ぜなければならないため、素人には扱いづらい液型と言えます。

1液型にはすでに硬化剤が混ぜられた状態になっているので、自分で混合する必要がありません。使い終わるまで固まってしまうことなく使い切ることができるので、DIYなどのシーンでも扱いやすい塗料と言えるでしょう。

アクリル塗料で塗装をする4つのデメリット

アクリル塗料は安価で手に入りやすいですが、他の塗料にシェアを奪われ現在では使用されることが少なくなりました。他の塗料のほうが優れているという理由もありますが、アクリル塗料が持つデメリットも確認しておきましょう。

他の塗料より耐用年数が短い  

アクリル塗料は、他の塗料に比べても耐用年数が短いというデメリットが挙げられます。耐用年数が短いと、塗り直しなどのメンテナンスが頻繁になり、その分費用が発生してしまいます。

塗料の種類耐用年数
アクリル塗料5~8年
ウレタン塗料8~10年
シリコン塗料10~15年
フッ素塗料12~20年
光触媒・無機塗料15~20年
遮熱・断熱塗料15~20年

アクリル塗料は酸化還元反応が起こりやすい塗料です。つまり、紫外線やほこりなどの外的要因を受けると、酸化症状として表面化してしまうということになります。

症状としては色合いが黒ずんでしまったり、サビやすくなったりということが挙げられます。美観を保ち、劣化を食い止めるには、メンテナンスを行い塗り直しなどを行う必要があります。

耐用年数が短いということは、メンテナンスサイクルが早いということだと理解しておきましょう。

劣化するとひびが目立つ  

アクリル塗料は、塗膜が硬いのが特徴です。そのため、ひびが入りやすい塗膜ということが言えます。塗装の際には、可塑剤を使って塗膜を軟らかくして仕上げるのですが、可塑剤は紫外線の影響で徐々に抜けてしまいます。

そうすると、可塑剤を含まない状態の塗膜になっていくため、ちょっとした振動などでひび割れを起こしやすくなってしまうのです。

アクリル塗料を使用しているところでは、ひび割れがあるかどうかで劣化具合を判断してみると良いでしょう。ひび割れが見受けられるようになったらメンテナンスを検討するのがおすすめです。

大手メーカーで屋根用のアクリル塗料はない  

屋根に塗装を行う場合、大手メーカーである日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研では、屋根用のアクリル塗料を出していないこともあります。これは、屋根の塗装が外壁塗装よりも耐久性を求められていることが原因です。

外壁よりも、より外的要因を受けやすい場所でもあるので、高い耐久性の塗装が必要です。耐用年数が短く、外的要因のダメージを受けやすいアクリル塗料は屋根の塗装剤としては不向きと判断されているのです。

それでも、屋根の塗装剤として使用することはもちろん、アクセントとして一部に使用することは可能です。その際は、耐用年数が短いことを考慮しておかなければなりません。

アクリル塗料を使うと塗り替えに手間  

アクリル塗料は劣化しやすい塗料です。そのため、劣化が進むと剥がれ落ちてきてしまいます。もし、アクリル塗料を塗った上に別の塗料を塗ったとしても、アクリル塗料が剥がれ落ちる際に重ねた塗料も剥がれてしまう恐れがあります。

別の塗料の性能を十分に発揮させるためには、既存のアクリル塗料を取り除く手間が必要です。耐用年数を短くせず、キレイな仕上がりを維持するためにも必要な工程です。

アクリル塗料の上から別の色のアクリル塗料を塗る場合でも同様です。新しい塗装を長持ちさせるためにも、アクリル塗料をキレイに剥がしておく作業は必要不可欠と言えるでしょう。

アクリル塗料のおすすめの使い方

安価で手に入りやすいアクリル塗料ですが、どのように使用するのが最も効果的なのでしょうか。耐用年数が短いということもあり、効果的に使用しなければ費用がかさんでしまうことになってしまうこともあります。ここからは、アクリル塗料のおすすめの使い方をご紹介します。

費用をかけずに家のデザインを一新

アクリル塗料は耐用年数が短いことから、メンテナンスサイクルが短くなります。そのため、塗り替えなどの作業を頻繁に行わなければなりません。

しかし、頻繁に塗り替えをできるので、カラーやデザインなどにも毎回こだわることができます。塗り替えをするたびに、家のイメージを一新することも可能でしょう。

ちょっとした外壁塗装ならDIYでも可能ですが、大々的な外壁塗装の場合はプロの業者に依頼して任せたほうが安心です。

技術がなくても扱いやすい塗料でもあるので、手近なものから塗装を試してみるのも良いでしょう。

車やプラモデルの塗装で使う  

アクリル塗料には、液体の状態のものからスプレータイプのものまで色々な種類が揃っています。そのため、車やプラモデルなどの塗装にも最適です。

車の塗装では、耐候性に優れ、塗りやすいスプレータイプのものを使用するのが良いでしょう。塗りムラなどもなく、キレイに仕上げることができます。

プラモデルの塗装では、室内に飾っておくことが多いため、塗料の臭いなども気になるところです。アクリル塗料なら臭いも少なく、多少の水なら入っても使用することができるので扱いやすいです。

他にも、内装のインテリアなどのカラーを変えて気分を一新したいときなどにもおすすめです。

アクリル塗料での外壁塗装で節約をする方法

外壁塗装では使用する塗料によって、節約ができる方法もあります。アクリル塗料を使用した場合の、外壁塗装費用を抑えるためにできる対策をチェックしておきましょう。少しでも費用を抑えることができれば、頻繁な塗り替えなどにも対応しやすくなります。

優良な業者にアクリル塗装での外壁塗装を依頼  

技術がなくても扱いやすいアクリル塗料ですが、大がかりな外壁塗装を施す場合は専門の業者に依頼して施工してもらうのがおすすめです。

高度な技術は必要ない塗料ではありますが、塗り残しがあったり、塗装で失敗したりすると、塗装や住宅の劣化を早めてしまうリスクが高まってしまいます。

失敗のリスクを減らし、キレイな仕上がりにするためにも、アクリル塗装になれている業者に依頼するのが良いでしょう。

複数の業者に一括して見積もり依頼をできるサービスを活用すれば、手間なく最新の相場を把握することも可能です。

優良な業者を厳選して紹介してくれるので、信頼して任せられる業者を見つけやすくなります。

加入中の火災保険を使う

自然災害によって外壁塗装を行わなければならない場合、火災保険が適用されるケースもあります。風や雪、ひょうでの被害をはじめ、台風などの強風により飛散物で外壁に穴が空いた場合や、雪の塊や降ひょうによって外壁に傷が付いた場合などが主な被害例になります。

地震や洪水などによる被害は、基本的には補償内容に含まれません。別途、地震保険や水害補償に加入しておく必要があるため、適用される自然災害にはどのようなケースがあるのか、あらかじめ確認しておくと安心です。

火災保険が適用となった場合、外壁塗装の費用が無料になるわけではありません。一部を保険会社が負担してくれるだけなので、費用が安くなると認識しておくと良いでしょう。

また、保険には免責金額というものがあり、火災保険では一般的に20万円と設定しているケースが多いです。これは、修理などにかかる費用のうち、20万円までは個人が支払いをするということです。

そのため、20万円以下の修理では保険適用となるケースであっても、保険会社から支払いがされないこともあるので注意しましょう。

保険が適用になった場合、どの程度の費用が下りるのかは、加入している保険の補償内容によって変わります。自然災害で外壁に被害を受けたと思われる際は、保険会社に連絡するのが確実です。

補助金の申請ができないか検討  

外壁塗装では、断熱性・遮熱性の高い塗装を行った際、各自治体から補助金が利用できる場合があります。自治体によっても異なりますが、一般的な補助金額は10~20万円程度です。

アクリル塗料の場合、遮熱性・断熱性の高いガイナという塗料を使用した場合に適用されることが多いです。しかし、補助金制度を設けていない自治体もあるので、きちんと確認しておくと安心です。

2020年度に補助金制度を行っている自治体には、東京都の品川区、墨田区、港区、大阪府の摂津市、泉佐野市などが挙げられます。

外壁費用を抑えるためにも、まずは住宅がある自治体に補助金制度の有無や募集期間、補助金額などを問い合わせしてみましょう。

アクリル塗料の外壁塗装でよくある疑問

歴史の古いアクリル塗料では、その種類が多いことからも、一つに決める際には色々と疑問点が生じてくるでしょう。よくある疑問例をまとめましたので、参考にしてみてください。

おすすめのアクリル塗料はどれ?  

耐用年数が短く、他の塗料と比べて耐久性に不安を覚える方も多いでしょう。アクリル塗料にはたくさんの種類があるため、選ぶ塗料によっては耐久性に期待ができるものもあります。

アクリル塗料でも耐久性の高さを求めるなら、ピュアアクリル塗料がおすすめです。耐用年数5~8年と言われているアクリル塗料ですが、ピュアアクリル塗料ならフッ素塗料と同程度の約15年の耐用年数があります。

ピュアアクリル塗料とは、原料であるアクリル樹脂の不純物を一切排除し、耐久性と透明度などの性能を最大限に引き出した塗料です。

紫外線にも強く、さらにガラス成分も配合したことによって、一般のアクリル塗料よりも高い耐候性を実現しています。

外壁塗装の工期はどれくらいかかる?  

外壁塗装では、約30坪の一般的な2階建て住宅で7~10日程度必要と言われています。さらに休日などが加算されるため、最低でも2週間はかかると認識しておくと良いでしょう。

  • 挨拶・塗装準備(1日):塗料の飛沫や悪臭などによる近所トラブルを防ぐためにも必要。
  • 足場設置(1日~):高所での作業も発生するため足場設置は必要。
  • 高圧洗浄(1~3日間):古い塗膜や汚れを洗い流す。乾燥時間も必要。
  • 下地補修(1日~):ひび割れや欠損などの補修。劣化具合によって日数などが変わる。
  • 養生・下塗り(1日):塗装部分以外に塗料が付着しないよう保護。塗料の密着性を高める下塗り。
  • 中塗り(1日):メーカーが指定している調合や乾燥時間を守って施工。
  • 上塗り(1日):中塗りがしっかり乾燥した上で施工。雨樋や雨戸などの雑部も塗装。
  • 点検(1日):雑部を含めた塗装完了後、業者や職人、施主による確認。手直し工事も依頼可。
  • 足場解体・整地(1日):足場を解体し、ゴミなどを撤去して元通りにする。

外壁塗装は上記のような工程で進められますが、雨などが降ると作業が中断してしまうこともあります。そうすると、作業日数が加算され、作業完了後に追加請求されることもあるので注意しましょう。

塗装完了後に行う点検の段階では、まだ足場が設置されている状態なので、塗り残しや塗りムラなど気になる部分があれば修正を依頼することが可能です。細かい部分までしっかりとチェックすることが大切です。

アクリル塗料の落とし方は?  

DIYなどでアクリル塗料を使用する方もいるでしょう。もし、衣服にアクリル塗料が付着してしまった場合は、すぐに対処することが大切です。

塗料が乾く前だったら、できるだけ早く多くの塗料を拭き取りましょう。ペーパータオルや布で優しく叩くようにして拭き取るのがおすすめです。

塗料が固まってしまっていたら、スプーンやブラシなどで塗料をこそげ落としましょう。

塗料を十分に取ったら、イソプロピルアルコールをしっかりと染みこませます。イソプロピルアルコールは、ネットやドラッグストアで入手できるので、塗料の準備と一緒に購入しておくと安心です。

塗料が付着したところが、完全に濡れるように染みこませるのがポイントです。染みこませたら、硬貨や爪などで強く擦って塗料を落とします。衣服の繊維に沿ってこすり、その後は繊維の向きに逆らうようにしてこすりましょう。

ここまでで、できるだけ塗料を落としておくのが理想的です。その後は、洗濯機で衣服に合わせたコースを選択し、いつもの洗濯洗剤を使用して洗濯します。

大体の塗料はこの手順で落とすことができますが、洗濯後にも残っていた塗料はもう落とせないと思ったほうがいいかもしれません。

DIYなどでアクリル塗料を使用する際は、汚れてもいい衣服などで行うのが良いでしょう。

アクリル塗料は性質を理解して外壁に塗装

アクリル塗料はさまざまな塗料がある中でも歴史のある塗料です。そのため、のちに開発された塗料よりも性質が劣る部分もありますが、性能を上手に活かせばまだまだ利用できる塗料でもあります。

耐用年数の短さから頻繁に外壁の塗り替えを行い、衣服を着替えるように家も気分転換することができるのもアクリル塗料ならではです。

また、性能の高いアクリル塗料を選べば、耐用年数だけでなく補助金などの制度を利用できる可能性もあります。

 仕上がりをキレイにするためにも、アクリル塗料の扱いに慣れているプロの塗装業者に依頼して外壁塗装をするのがおすすめです。

一括見積もりサービスを利用して、信頼できる業者を見つけ、アクリル塗料を使った外壁塗装をお願いしてみましょう。