外壁塗装にフッ素塗料は使うべき?メリット・デメリットについて解説

塗料の中でも特に高額なフッ素塗料ですが、耐久性に優れているため高額であっても塗装したいと考える家庭もあるでしょう。ただ、ほかの塗料と比較してみるとかなりの金額差が生じるため、実際に一般住宅で外壁塗装にフッ素塗料を採用する家庭はまだまだ少ないのが現状です。

この記事では、一般住宅の外壁塗装にフッ素塗料を採用することについて考えてきます。メリット・デメリットについても同時に解説しますので参考にしてください。

フッ素塗料に関する基礎知識

高い耐久性が特徴となるフッ素塗料ですが、ほかの塗料と比べると相場価格が高いため、外壁塗装の費用のトータルも高額になる可能性があります。ここでは、フッ素塗料の価格相場や種類などの基礎知識について解説します。

フッ素塗料の相場価格

外壁塗料の中でも高額なフッ素塗料の1平方メートルあたりの価格相場は、3,500〜4,800円とされています。30坪の住宅の外壁をフッ素塗料で塗装した場合の費用を概算で算出してみましょう。

30×3.31=99.3 
99.3×1.4=139.02平方メートル
139.02平方メートル×4,800円=667,296円

ここまでが塗装にかかる費用です。これに足場を組んで解体するための費用が10万円以上、さらに養生、高圧洗浄、廃棄物の処分費用などさまざまな諸経費がかかるため、総額の相場は110万円以上となっています。

3F系や4F系などの種類がある

フッ素塗料を塗布することで、外壁の耐久性はどの程度アップするのでしょうか。フッ素塗料は、3タイプに分かれます。1つは3F系フッ素、2つめは3F化フッ素、3つめは4F化フッ素になります。それぞれの特徴についてまとめておきましょう。

  • 3F系フッ素樹脂:一部に塩素系原子を使用しており、4F系と比較すると耐久性が低い
  • 4F系フッ素樹脂:フッ素原子を使用しており、紫外線に強く耐久性が高い
  • 3F化フッ素樹脂:交互共重合体であるため特殊な塗料であり、4Fよりも耐久性が高い

フッ素塗料のおすすめのメーカーと商品

フッ素塗料を製造している主なメーカーは、日本ペイント、エスケー化研、関西ペイントの3社です。日本ペイントと関西ペイントについては、JIS規格製品の塗料を製造するなど、塗料メーカーでも大手の部類に分類されます。

それぞれのメーカーで製造されているフッ素塗料について紹介します。

メーカー名塗料名価格 適用する下地
日本ペイントファインF4セラミック15kg 50,000円サイディング、コンクリート、モルタル、ALC、アルミ、ステンレスなど
エスケー化研クリーンマイルドフッソ15kg 40,000円セメントモルタル、コンクリート、押出成形セメント板
関西ペイントセラMフッソ15kg 65,000円モルタル、鉄、亜鉛メッキ、アルミニウム、コンクリート、窯業サイディング

おおよその目安ですが、15kgで100〜120平方メートルほどに使用できます。

同じメーカーでもタイプはバラバラ

さらに詳しくフッ素塗料について解説しましょう。同じメーカーが製造しているフッ素塗料であっても、タイプの異なる製品がある点について説明します。フッ素塗料には水性と油性があります。比較すると、油性のほうが耐久性は高くなります。ただし独特な臭いが特徴です。

水性については、刺激臭などはありませんが耐久性が多少劣ります。とはいえ、水性塗料でも耐久性をアップさせた製品も発売されている点には注目です。

水性、油性以外に1液型、2液型などのタイプで分類することができます。1液型は塗料を購入してから何もしなくても、そのまま使用できる点が特徴です。2液型については、使用する前に硬化剤を混ぜ込み、使用中もかくはんし続けておく必要があります。

1液型と比較して耐久性が高く、使用できる下地が多い点が特徴でもあります。ただし、価格は1液型のほうが安くなっています。

フッ素塗料のメリット

フッ素塗料の最大のメリットは耐用年数と耐久性の高さです。それ以外にも、さまざまなメリットがあるフッ素塗料について詳しく解説します。

耐用年数が長くて信用性がある

外壁は、常に雨風などの外的刺激にさらされています。塗装に関しては、耐用年数が長いほどメンテナンスの回数も減るためメリットが大きいと考えられます。

フッ素塗料の耐用年数は、15〜20年が目安であり、外壁塗料の中でも特に長持ちする塗料です。塗料の耐用年数に関しては、短いものでは5年程度というものもあります。

あくまで目安として提示される耐用年数ですが、フッ素塗料の製造を行なっている大手メーカーが塗料の販売を開始してから20年以上経過しているため、実際に外壁塗装に使用されてからの耐久性については、信用性が高い情報といえます。

メンテナンスの回数や費用を減らせる

耐用年数の長さは、メンテナンス回数にも影響します。耐久性が低いと、数年でメンテナンスを行う必要が出てくる可能性があります。多少のメンテナンスであれば費用もそれほどかからない可能性が高いですが、全面補修となると大がかりな工事で足場を組む必要も出てくるでしょう。

メンテナンスには、塗料代だけでなく足場代や高圧洗浄、廃棄物の処理費用などの諸経費も必要となります。メンテナンス回数が減るということは、それだけ節約につながるということを覚えておきましょう。

美しいつやが長く続く

フッ素には、ゴムのような性質を持つ塗料もあります。弾性のあるフッ素塗料は、伸び縮みするため紫外線などの外的刺激で変形する外壁に対して、柔軟性を発揮します。たとえば、ひび割れが発生した場合でも塗膜が伸びることで割れを防ぎ、内部に水が入り込むのを阻止してくれます。

さらに、水に濡れやすく密着しやすい親水性があるため、つや感のある美しい外観を長く保つことができる点もメリットです。

フッ素塗料のデメリット

ほかの塗料と比較するとまだ新しい製品です。そのためメリットだけでなく、デメリットも抱えています。その点についてしっかりと把握しておきましょう。

ほかの塗料と比べて価格が高い

前項でも説明しましたが、ほかの塗料と比較して価格が高い点が特徴です。塗料にはグレードがあり、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、ラジカル、フッ素樹脂の順で高くなります。それぞれの価格相場をまとめておきます。

塗料名価格相場/平方メートル
アクリル樹脂1,500~1,800円
ウレタン樹脂1,800~2,200円
シリコン樹脂2,500~3,200円
ラジカル3,000~3,800円
フッ素樹脂4,000~4,500円

屋根には適していない

塗料の中には、屋根の塗装にも使用されるものがあります。フッ素塗料も例外ではありません。ただ、使用することはできたとしても、あまりおすすめできないということはお伝えしておきます。

屋根は強い紫外線を浴び続け、雨や雪の刺激も直接受ける場所です。そのため、外壁に使用した場合と比較すると、耐用年数が15年ほどになる可能性が高くなります。

たとえば、外壁と屋根を同時に塗装した場合は、屋根だけ先に色あせなどが起きる可能性があります。このケースで問題となるのは、メンテナンスのタイミングです。

理想は、外壁と屋根を同時に塗り替えるほうが、足場代などの諸経費が節約できるためおすすめです。同じ塗料を使うこともひとつですが、屋根と外壁の耐用年数はできるだけあわせておいたほうがよいでしょう。

つや消し仕上げにはできない

フッ素塗料は、親水性に優れているためつや感が特徴となる塗料でもあります。汚れにくいというメリットがある反面、つや感はどうしても消すことができません。

つやは安っぽい感じがするとして、あまり好まない人もいるでしょう。ほかの塗料であれば調整剤をいれるなどすればつや消しをすることも可能ですが、フッ素塗料に関しては、それができない点がデメリットといえるでしょう。

塗膜が硬いので追従性が弱い

塗膜の硬さは外壁の動きと強い関連性があります。フッ素塗料は、ほかの塗料と比較すると塗膜が硬い点がデメリットです。塗膜が硬いと、外壁にひび割れが生じた場合に一緒に塗膜が割れてしまう可能性が高くなります。

モルタルなどの外壁に動きがある下地に塗装するには、あまり向いていないといえるでしょう。

フッ素塗料に適している住宅

フッ素塗料は高額であるため、一般住宅の塗装にはあまり使われることがないと前項で説明しました。ただ、実績はゼロではありません。ここでは、フッ素塗料に適している住宅の特徴について解説します。

塗料を散布する範囲の広い家

フッ素塗料の最大のメリットは、耐用年数の長さです。広い住宅に住んでいる場合は、メンテナンス回数が多ければ多いほど高額な工事費用がかかります。

耐用年数が長いフッ素塗料は、耐用年数が長いため、ほかの塗料と比較してメンテナンス回数が少なくてすむ点もメリットです。初期費用が高額になったとしても、メンテナンス費用を節約できるならよいという人にはおすすめの塗料です。

劣化しやすい雨どいや軒天などの付帯部分

住宅全体にフッ素塗料を塗布するには、かなりの費用が必要となります。そのため、部分的にフッ素塗料を塗布するという方法もあります。雨どいや軒天などの住宅の付帯部分にだけフッ素塗料を使用しておくだけでも、メンテナンス回数を減らすことができます。

付帯部分は外壁よりも劣化スピードが早いため、耐用年数が高いフッ素塗料を塗布しておくことで全体の耐用年数をある程度統一することができるでしょう。

フッ素塗料を使用する際の注意点

フッ素塗料のメリット・デメリットについて解説してきました。これらを理解した上で、フッ素塗料を採用する際の注意点について紹介します。住宅の塗装を行う場合には、注意点を考慮して施工を進めるようにしましょう。

施工は技術のある職人に依頼する

塗装業者によっては、フッ素塗料による外壁の塗り替えを断られるケースもあります。断りの理由として「フッ素塗料は硬いためひび割れしやすいですよ」などという業者は、こちらから避けたほうが得策です。

フッ素塗料の施工は、一般住宅ではあまり採用されることがないため、塗装実績のある業者が少ないと考えてもよいでしょう。そのため、施工を断る理由として上記のような内容を提示してくるケースもあります。

施工を受けてもらえたとしても、職人が下地の処理や塗料の使用方法を守らないこともあります。このように、技術力の低い職人に工事を依頼すると、本来発揮されるはずの耐用年数が短くなってしまうこともあります。

技術力が高く、信用できる業者を探したいのであれば、一括見積もりサイトの利用が便利です。外壁塗装の見積もりを取るには、自分で1社1社業者に足を運んだり連絡したりして探す方法もありますが、これは手間がかかるためあまりおすすめできません。

一括見積もりサイトであれば、一度情報を入力すれば一括で複数の業者に見積もりを依頼することができます。

外装塗装業者紹介サービス「Excite外壁塗装」は、厳しい審査基準を満たしている業者のみと提携しています。そのため、安心して見積もり依頼をすることができると同時に、信頼できる業者がみつかります。

できるだけ耐候性の高い塗料を選ぶ

市場で販売されている塗料は、発売前に促進耐候性試験を実施します。耐候性とは、太陽光があたる場所で使用した場合に素材が劣化しにくい性質のことです。

耐候性試験は、劣化速度を判定するためにも重要な試験です。塗料を販売するには光に対する耐候性だけでなく、温度や湿度に対する耐候性に関しても試験を行います。

これらをトータルして得られた耐候性を製品に表示するため、嘘があってはいけません。フッ素塗料の選択に迷ったら、まず促進耐候性試験の結果を重視することをおすすめします。

価格の安さも重要ですが、耐候性の高いフッ素塗料を選択することでメンテナンスの回数が減り、長持ちさせることができるでしょう。

耐久性を重視するならフッ素塗料を選ぼう

価格が高額であるため一般住宅での使用実績が少なめのフッ素塗料ですが、耐用年数が長いという大きなメリットがあります。

その点から考えると、自宅の耐久性を重視し、メンテナンス費用を節約したいという希望がある場合には、フッ素塗料を選ぶこともひとつの手です。フッ素塗料の耐用年数は15〜20年とされています。

フッ素塗料の主力メーカーが、フッ素塗料を販売してから20年以上経過しているため、この耐用年数には信用性があるといわれています。一般住宅に使用する場合には、耐用年数をきちんと維持できる施工ができる職人がいる業者を選びましょう。

しかしながら、戸建て住宅への実績が少ないため、個人では技術力の高い職人を探すことが難しいケースもあるでしょう。一括見積もりサイトであれば、優良な業者のみを登録しているため、安心して業者を探すことができます。しっかりと業者探しをして、フッ素塗料が持つメリットを最大限に発揮させましょう。